ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市のオフィス街で20日、米陸軍の元兵士が連邦政府機関の庁舎前の路上に放火して発火物を投げ、3人を負傷させたとして逮捕された。捜査当局によると、容疑者は反移民税関捜査局(ICE)の文言を掲げていたとされる。 米連邦捜査局(FBI)ニューヨーク支部の20日の記者会見によると、逮捕されたのはアンドルー・アラバカ容疑者(43)。朝の通勤時間帯と重なる現地時間の午前8時半ごろ、庁舎ビルの通用口前の地面にガソリンをまき、ライターと「容器に入った大型花火」で火をつけたとされる。続いて同容疑者はエアソフトライフル(実弾ではなく殺傷力の低い弾丸を発射する、スポーツやレクリエーション用の銃に似た装置)を取り出すと、5~7回発砲した。 FBIは同容疑者について、おの2本とハンマー、なた、ナイフ3本を所持していたことから「悪意があった」と見ている。こうした武器の運搬に使ったカートには「ICEを追い出せ」の文字が入っていたといい、逮捕される際にはICEに対して侮辱的な言葉を放ったとされる。警察によると、事件の一部始終はニューヨーク市警のカメラがとらえていた。 現場の連邦庁舎ビルには数十の連邦機関が入っており、数千人の連邦職員が勤務する。ICEやFBIなどのオフィスも入居している。 この騒ぎで市民1人と職員2人が負傷した。負傷した市民はこの日、審問のために訪れていた移民だった。 FBIによると、アラバカ容疑者は同ビルを狙ったことを認め、「連邦職員だろうと市民だろうと、ビルを出入りする人が死傷しても構わない」と供述しているという。「明らかに反米、反政府の過激派だ」とFBIは形容している。 アラバカ容疑者は2001年から05年まで米陸軍に在籍し、パトリオットミサイルシステムの整備などを担当していた。