国際刑事裁判所(ICC、本部=オランダ・ハーグ)締約国による特別会合が24日、米ニューヨークの国連本部で開かれ、女性職員への性加害疑惑が持たれているカーン主任検察官(英国)を免職処分とした。ロイター通信などが報じた。 加盟する125カ国・地域のうち、過半数以上が免職を支持したという。 カーン氏は「ICCの顔」とされる検察官で、ロシアによるウクライナ侵攻では、プーチン露大統領に戦争犯罪の容疑で逮捕状を請求。パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡っては、イスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を請求した。 だがその後、部下の女性への性加害疑惑が発覚。カーン氏は全面的に疑惑を否定したものの、2025年5月から自主的に職務を停止していた。 ICCから依頼を受けた国連の内部監査室が調査し、今年6月にはICC締約国会議の議長団が、カーン氏を懲戒処分相当としていた。 性被害を受けたと申し立てた女性は、7月16日放送の米CNNテレビのインタビューに応じた。23年にカーン氏の部下になった後、1年間にわたって性被害を受けたが、夫や息子と暮らすオランダの就労ビザを失う可能性があり、拒絶できなかったという。 今回の免職は、カーン氏が関与した逮捕状の効力には影響しない。 ICCを巡っては、非加盟国の米国が、各国にICCからの脱退を働きかけるなど攻勢を強めている。【ニューヨーク三木幸治】