<桜宮高>11運動部で体罰 3顧問交代、全部で活動再開
毎日新聞 2013年2月6日(水)9時51分配信
大阪市立桜宮高校でバスケットボール部の男子生徒が自殺した問題を受け、市教委は5日、全生徒約840人を対象にしたアンケートや聞き取り調査の結果を発表した。14運動部のうち11部の生徒が、部活動中に体罰や暴力・暴言を「受けた」「受けたのを見た」などと回答。男女バスケ、男子バレー、サッカーの3部は体罰が常態化していた。市教委は3部の顧問を交代させるなどの措置をとった上で6日から全運動部の活動を再開させる。
アンケートは先月18日に市の外部監察チームが実施し、教諭らにも聞き取り調査した。男女バスケ、男子バレー、サッカーの3部では、教諭からの体罰のほか、他の部員やOBなどから暴力を受けたとの回答が多数あった。市教委は体罰や暴力が常習的にあったと判断し、3部の顧問を務める男性教諭3人を交代させ、近く懲戒処分にする方針。
一方、男子テニスなど8部でも、教諭や他の部員からの体罰・暴力を「受けた」「受けたのを見た」などの回答があったが、市教委は常習性が低いと判断し、顧問の継続を認めた。ボート、女子バレー、ソフトテニスの3部は体罰や暴力を受けた生徒はいなかった。
同校では、先月15日から全運動部が活動停止中。市教委は(1)各運動部への複数の顧問の配置(2)外部指導者の招へい(3)臨床心理士による生徒のケア(4)市教委の指導主事による指導−−を条件に部活動の再開を決めた。【津久井達、原田啓之】
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◆桜宮高校の体罰・暴力調査結果◆
<常習性がある> 男女バスケットボール、男子バレーボール、サッカー
<常習性が低い> 硬式野球、ソフトボール、陸上競技、女子テニス、柔道、剣道、水泳、男子テニス
<なし> ボート、女子バレーボール、ソフトテニス