パキスタン生徒いじめ:告訴の両親「他の子も犠牲になる」 教委は「継続的でない」と否定 /香川

パキスタン生徒いじめ:告訴の両親「他の子も犠牲になる」 教委は「継続的でない」と否定 /香川
毎日新聞 2013年2月19日(火)17時6分配信

 県中部の町立中に通うパキスタン国籍の中学男子生徒が同級生数人から暴行などを受けていたとして両親が県警に告訴した問題で、18日に高松市内で記者会見した両親は「他の子どもも同じような犠牲になる」と胸中を語った。一方、町教委と校長は別に記者会見し、暴言などは認めたが、男子生徒を標的にした継続的なものではないとして、いじめを否定した。
 両親らによると、生徒は昨春から同級生4人から暴行や暴言を受けた他、ぬれた雑巾を顔にぶつけられるなどの嫌がらせも受けていた。重傷を負った11月以降も、男子生徒が校内で友人と話していると、会話を遮られる嫌がらせも続いているほか、現在も通院して治療を続けていて、体育授業に参加できない状態が続いているという。
 一方、町教委側によると、男子生徒は昨年5月にも校内で転倒し、顔面をけがした。この後、学校側は町教委側に「友達が世話をする中で、後ろから背中を押した」と報告していた。また、暴言などを言った生徒には、その都度、口頭で注意したという。このため、校長は「学校が取り得るできるだけの対応はしてきた」とし、町教委側も「学校の対応は間違っていなかった」と述べている。
 ただ、学校側は今週中にも関係する生徒らへの聞き取り調査をする方針で、事実関係を調べた上で、保護者への説明会を開く方針。【鈴木理之、広沢まゆみ】
2月19日朝刊

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