教諭が一斉に退職願 佐賀市の川副西幼稚園

教諭が一斉に退職願 佐賀市の川副西幼稚園
運営方針で園に反発―県を交え25日協議 週明け休園恐れも
佐賀新聞 – ‎2009年4月24日‎

 佐賀市川副町の川副西幼稚園で、今月就任した園長の運営方針などをめぐり教諭側が反発し、4人全員が一斉に退職願を提出していたことが分かった。園側は緊急に、別施設から教諭の派遣を受けて対応してきたが、継続は困難と判断。4人に24日、経営からの撤退意向を伝える一方、復帰を要請した。実現しなければ、27日から休園となる恐れもある。

 川副西幼稚園は学校法人「香草学園」が運営。前園長が病気療養などを理由に、知人を介して、県中部で保育園を経営する現園長に後任を依頼し、4月1日に交代した。理事の一部も代わった。

 園幹部によると、経営実態が「前園長の説明より、実際は深刻だった」といい、「60人の見込み」としていた園児数も39人だったため、経営見直しに着手。園長給与をゼロにした上で、教諭側に給与の15%カットなど人件費抑制の試算を示したという。

 関係者によると、教諭側は、そうした対応や教育指導をめぐる改革案に反発。園長交代そのものが当日まで伝わっていなかったこともあり、意見がかみ合わず、20日に全員が退職願を提出。園側が預かる状態になっている。

 経営陣は21日から、幼稚園教諭免許を持つ3人を保育園から派遣してもらいながら、休園を回避。代わりの教諭の募集を続けてきた。しかし、「引き継ぎなどに協力が得られず、このままでは正常化は難しい」として、経営撤退に方針転換し、教諭側に週明けからの復帰を求めている。

 24日までに緊急保護者会は2日間開かれ、紛糾。1人が退園したという。

 今後の対応については25日に協議。県こども未来課職員も同席し、園幹部と教諭を仲介する予定という。結果は同日夜にも保護者に報告される見通し。

2009年04月25日更新

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