さいたま市で15歳の女子高校生が殺害された事件。逮捕された男の部屋から「新品に近い包丁」が見つかったことがわかりました。 14日夜、高校1年の手柄玲奈さん(15)は、さいたま市にあるマンションのエントランスで、突然、刃物で襲われ、命を落としました。 17日は、手柄さんの一学年下の後輩が献花に。先月、中学校を卒業したばかりの手柄さんとの思い出を胸に、花を選んだと話しました。 手柄さんの中学の後輩 「すごくバスケが好きで、スポーツとかも結構やられていたので、明るい色が良いなって印象があったのと、先輩は青いシャープペンをいつもいっぱい持っていて、だから青も入れて。すごく仲良く、きょうだいみたいに優しくしてくれるような感じでした」 また、手柄さんは卒業の際、後輩にこんな言葉をかけていたといいます。 手柄さんの中学の後輩 「(私も)高校でもいろいろ頑張るから、中学3年生をしっかり終えて、高校に行って大学に行って、楽しい人生を送ってほしいって言われました。先輩と今度、バスケをする約束をしていて。でも、それが叶わなくて。言葉にできない」 殺人の疑いで逮捕された谷内寛幸容疑者(24)は、現在も黙秘を続けています。 捜査関係者によりますと、2人の接点は見つかっておらず、周辺を物色していた谷内容疑者が偶然、手柄さんに目をつけたとみられるということです。 また、その後の警察への取材で、谷内容疑者が勤務していた建設会社の寮の部屋から刃物が2本押収されていたことがわかりました。うち1本は“新品に近い包丁”。家宅捜索の際、勤務先の社長は、その包丁を見たと話します。 谷内容疑者の勤務先の社長 「いや、驚きました。その部屋にそういうものがあるというのが。包丁とナイフの間ぐらいの刃物が出たんですけど。何のためにあれしていたのか」 寮に食堂はあるものの、部屋にキッチンはありません。 また、谷内容疑者は事件の少し前に、こんな行動をしていたといいます。 谷内容疑者の勤務先の社長 「2週間ぐらい前から部屋に鍵をつけるように。暗証番号付きの。そのころから、部屋の中を見られたくないというような」 警察は、谷内容疑者が事前に犯行を計画していた可能性もあるとみて、慎重に調べを進めています。