大阪市西成区の小学校近くで小学生7人が故意に車ではねられて重軽傷を負った事件で、大阪府警に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職、矢沢勇希容疑者(28)=東京都東村山市富士見町=を取り押さえたのは、学校支援員で元大阪府警の警察官の70代男性だったことが1日、府警への取材で分かった。 府警によると、男性は当時下校の見守り活動中で、矢沢容疑者が運転するスポーツ用多目的車(SUV)が下校中の小学生たちに突っ込むのを目撃。車のドアを開けて運転席から矢沢容疑者を引きずり出して取り押さえたという。 府警によると、矢沢容疑者は容疑を認め、「全てが嫌になり、人を殺そうとした。乗っていた車で突っ込み、数人の小学生をひき殺そうとした」と供述。府警は無差別に小学生を殺害しようとしたとみている。 逮捕容疑は1日午後1時35分ごろ、大阪市西成区千本中の市立千本小学校近くの路上で、殺意を持って小学2~3年の7歳と8歳の男女計7人を運転していた車ではね、重軽傷を負わせたとしている。7人のうち7歳の女児があごを骨折する重傷で、ほかの6人は軽傷という。 現場は、大阪メトロ四つ橋線岸里駅から南西へ約500メートルの住宅街。多数の警察官や消防隊員が集まり、騒然となった。現場の道路にはランドセルも置かれていた。