森山未來&勝地涼のパスタシーンが笑いを誘うも…馬場ふみか“美香”は悲劇的展開に<飛鳥クリニックは今日も雨>

森山未來が主演するLeminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」が独占配信中。俳優として24年来の盟友である森山と勝地涼の息の合った演技も見どころである今作。第7話は、8年前のリー(森山)と美香(馬場ふみか)が悲劇に見舞われる様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) ■新宿・歌舞伎町を舞台にした本格裏社会ドラマ 詐欺・情事・外道という“人間の欲望”をテーマにしたLeminoオリジナルドラマの第3弾。同ドラマの原作は「週刊SPA!」(扶桑社)で連載中の、Xのフォロワーが90万人を超えるインフルエンサー・Z李氏による同名小説だ。東洋一の歓楽街といわれる新宿・歌舞伎町で看板のない“何でも屋”を営む主人公・リーが、詐欺や未成年売春といった事件の真相に迫っていく。 主人公のリーを森山、リーの仲間である純を勝地涼、リーのかつての恋人・美香を馬場ふみかが演じる。監督は、自主制作映画「SRサイタマノラッパー」(2009年)が話題を呼び、「22年目の告白 私が殺人犯です」(2017年)、「あんのこと」(2024年)、「室町無頼」(2025年)などを手掛けてきた入江悠が務める。 ■相性抜群な“盟友”森山&勝地の演技 リーが巻き込まれた美香のトラブル。美香をリーに押し付けた木村(音尾琢真)の携帯電話の履歴から、美香が純の兄でヤクザの武村(松角洋平)とも関係があったことが分かった。「だから何?言ったでしょ、私は、ろくでもない女なんだって」と逆ギレする美香に、「誰のために動いたと思ってんだよ」と怒るリー。歌舞伎町で起きる事件の“落とし所”を見つけて、歌舞伎町ならではの方法で解決していくリーだが、恋人のこととなるとやはり冷静ではいられない。 そんなケンカになりそうな2人を仲裁したのは純だ。リーに美香が作っておいたパスタを食べるように言い、その場を和ませた。 お調子者の純を好演している勝地だが、主演の森山とはお互い10代だったときに共演して以来、24年の付き合い。パスタのシーンでは、自分の分がない純がうらやましさを交えて一人しゃべりしているところで、リーが「ちょっと食べる?」とポツリ。喜ぶ純だったが、リーが差し出したのは小さなタマネギ一切れ。それを食べて「うまいけども」とツッコむ純に、リーは思わず笑ってしまっていた。 台本通りなのか、アドリブを交えているのか不明だが、このやりとりによって冒頭からあった緊張感がふっと和らいだ。7話に限らず、盟友ともいえる存在の森山と勝地が織り成す演技がいい。 ■リー、美香の映像を見つけ大暴れ 物語の本筋へ戻ると、武村が逮捕された後、純がその舎弟の報復を警戒する中、リーは武村が所属する唐仁組の系列組長で、懇意にしている斎藤(竹中直人)に連絡を取った。 すると斎藤は、いさかいの元凶である木村が裏ビデオで収入を得ていると情報をもたらす。木村のデリバリーヘルスで働く女の子の初めての客は武村の舎弟が務め、そのときの様子を映像に残し、逃げられないようにしていたことを知ってリーは青ざめる。美香の映像もあるかもしれないのだ。 リーと純は裏ビデオを販売する店に行き、美香の映像を見つけ出した。ショックからテレビモニターを壊してしまうリーに、「こりゃもう、(木村に制裁を)やるしかないんじゃねえの。そうでもしねえと、収まりつかねえだろ」と純。 裏ビデオ店の店長を介して誘い出された木村を、純と共にたたきのめしたリー。金も巻き上げてひとまず気が済んだリーは、木村が斎藤の愛人もわなにはめていたことから斎藤に電話をかけ、木村の身柄を引き渡す約束をする。ところが、直後に唐仁組幹部の山上(吉原光夫)が現れた。山上は武村の弟分で、木村を引き取りに来たのだ。 ■ひと山超えたはずのリーに衝撃展開が… 山上はリーが木村から巻き上げた金額を聞き出し、「カタギがこんなんしとったら普通はおかしいいう話になるで」と嫌味を言う。斎藤と知り合いだから見逃すのだ。とはいえ、翌日、リーは唐仁組に金を持っていき、リーなりの仁義を通した。 ひとまず落ち着き、美香との結婚を考えていたリー。だが、衝撃が待ち構えていた。自宅マンションのエントランスに美香の裏ビデオのチラシとDVDが散らばっており、慌てて部屋に向かうと、浴室で手首を切って意識がない美香を見つけた。 最初こそ、リーと純のやりとりにクスっと笑えたものの、そこからは愛する美香のためにできることをするリーの様子にくぎ付けに。それなのにラストで歌舞伎町の社会の闇深さがズンと突き刺さった。 そしていよいよクライマックスへ…。現在と過去が絡み合って進んできた物語が結末を迎える。 Leminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」(全8話、第1~2話は無料配信)は、Leminoで独占配信中。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部

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