安倍元首相銃撃、初公判を10月28日軸に調整 裁判員裁判で審理の見通し 奈良地裁

令和4年7月の安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(44)の初公判について、奈良地裁が10月28日に開く案を軸に調整していることが15日、関係者への取材で分かった。検察側と弁護側の双方に提示したという。裁判員裁判で審理される見通し。 事件を巡っては裁判官と検察側、弁護側が争点などを絞り込む公判前整理手続きが5年10月から続いている。5月27日には第7回手続きが予定されており、日程について協議するとみられる。 山上被告は4年7月8日、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選の応援演説をしていた安倍氏を手製銃で銃撃したとして逮捕され、殺人罪などで起訴された。母親が多額の献金をした世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に恨みを募らせていたとされ、検察側が請求した起訴前の精神鑑定では「完全責任能力」があるとの結果が出ていた。 弁護側は裁判で精神状態については争わないもようだ。公判前協議の中で被告の生い立ちなどが犯行に与えた影響を調べる情状鑑定を請求したが、地裁に却下された。公判では情状面のほか、手製銃の殺傷能力の程度を中心に審理されるとみられる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする