国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金助成金」を不正受給したとして、佐賀南署は20日、詐欺の疑いで、佐賀市成章町、会社役員の男(60)を逮捕した。 逮捕容疑は、読み聞かせや昔遊びのイベントを開いていた団体「さが昔話の会」(佐賀市)の会長だった2021年4〜9月、架空や水増し計上した実績報告書を提出するなどして事前に受給した助成金42万7千円の返済を免れるとともに、28万6千円を振り込ませて助成金をだまし取った疑い。「架空、水増し計上などは一切していない」と容疑を否認している。 同署によると、22年7月に同機構の職員から不正受給に関する届け出があった。現在、同団体の活動実態は確認できないという。 子どもゆめ基金助成金は国の予算措置や民間からの寄付金を財源としている。同機構子どもゆめ基金部によると、22年6月までに同団体に対して17〜20年度の1655万円と、21年度の91万円の計1746万円を不正受給と指摘し、交付決定を取り消している。