今年2月、山形市内のコンビニエンスストアの駐車場で男性を車ではねて死亡させたとして起訴された56歳の男の裁判がきょう開かれました。 検察側は男に禁錮1年4か月を求刑しました。 過失運転致死の罪に問われているのは、山形市江南4丁目の無職の男(56)です。 起訴状などによりますと、男は、今年2月、山形市久保田のコンビニエンスストアの駐車場で、車を発進させた際、歩いていた当時88歳の男性をはねて転倒させ、さらに車でひいて死亡させたとされています。 前回の初公判で男は、「間違いございません」と起訴内容を認め、弁護側も事実関係について争わないとしていました。 ■禁錮1年4か月を求刑。 きょうの被告人質問で男は「謝っても許してもらえないのはわかっているが、できることは精一杯して一生をかけて償っていく」などと述べました。 その後、検察は「バックモニターなどを見ず基本的な安全確認を怠り、尊い命が奪われた」「被害者は2090キロの車の下敷きになり、その絶望感や痛みは想像に余りある」などとして、禁錮1年4か月を求刑。 一方弁護側は「過失は明らかだが、自ら素直に認め、深く反省している」なとどして、執行猶予付きの判決を求めました。 ■「まったく気づかなかった」 男については、過失運転致死のほか、ひき逃げの容疑でも逮捕されていましたが、その後、ひき逃げの容疑は不起訴処分となりました。 きょうの裁判の中で男は「被害者のことも制止した人がいたこともまったく気づかなかった」などと話しました。 判決は来月9日に言い渡されます。