リバプールの〝悲劇〟 優勝パレードに暴走車が突っ込みファンら27人が救急搬送

イングランド・プレミアリーグを制覇したリバプールは26日(日本時間27日)、同市内で優勝パレードを実施し、日本代表MF遠藤航(32)らイレブンがサポーターと喜びを分かちあった。しかしパレードの終盤に集まったファンに暴走した車が突っ込むアクシデントが起き、数十人が負傷、救急搬送。歓喜のパレードは一転、悲劇になってしまった。 通算20回目のリーグ優勝を果たしたリバプールのイレブンはオープンバスに乗り込み、同市内の約16キロの道のりを3時間半かけてパレードを行った。リラックスした表情の遠藤はキャップにサングラス姿でバス2階の左前方に陣取ると、チームカラーの紙吹雪や赤色の煙が立ち込める中、リズムを取りながらサポーターの声援に応えていた。 そんなお祭りムードの中、アクシデントが起きた。英「BBC」など各メディアによると、パレードの終盤、暴走した車がクラクションを鳴らしながら集まったリバプールファンらに突っ込んだという。英メディアで公開された動画では車は減速する様子もなく集まったファンをめがけて走行し、約20メートルにわたって人々を跳ねていく様子やボンネットの上に投げ出された人たちの姿が映しだされていた。 ノースウェスト救急サービスのデービッド・キッチン氏や消防によると、現場に救急隊が到着したとき、4人が車の下敷きになっていたという。多数の負傷が出た中で27人がリバプール市内の各病院に救急搬送され、うち大人1人、子供1人が重傷という。また、マージサイド警察のジェニー・シムズ副本部長が記者会見し、53歳の白人男性を逮捕したと発表。詳細は不明ながらも「テロとして扱われない」として捜査を進めている。 英国のキア・スターマー首相はSNSを更新し「リバプールでの光景は悲惨だ。負傷者や被害を受けたすべての人々に心を寄せている」とし、救急隊に対し「驚くべき勇気」と称賛した。リバプールも公式ホームページで声明を発表し「私たちの思いと祈りは、この重大事件の影響を受けた人々とともにあります」などと記していた。

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