<キャプテン・アメリカ:BNW>ハリソン・フォードの“MCU”初参戦も話題「17年越しに描かれるとは!」過去作とのリンクに胸アツ

2025年2月に劇場公開されたマーベル・スタジオの「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(BNW)」が、5月28日(水)に配信となる。同作は“ファルコン”として長年活躍してきたサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)が、新キャプテン・アメリカとしての重責と闘いながら、世界戦争へと発展しかねない陰謀に挑む物語。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初参戦となったハリソン・フォードが、レッド・ハルクに変身してしまうサディアス・ロス大統領役を務めたことでも注目を浴びた作品だ。(以下、ネタバレを含みます) ■新キャプテン・アメリカの活躍と陰謀を描く“王道ヒーロー映画” 映画「アベンジャーズ・エンドゲーム」(2019年)で初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)からキャプテン・アメリカの盾を託され、ドラマ「ファルコン&ウィンターソルジャー」(2021年)を経て、キャプテン・アメリカを継ぐことを決意したサムが、その名を襲名してから3年。サムはアメリカ空軍と協力し、ファルコンを襲名したホアキン・トレス(ダニー・ラミレス)と共に治安維持活動に従事していた。そんなある日、盗まれた新資源のアダマンチウムをメキシコで奪還する任務に就くことに。 これをきっかけに長年敵対していたロス大統領からホワイトハウスで開かれる国際会議に招待されたサムは、国のために戦ったにもかかわらず、研究対象としてしか扱われなかった超人のイザイア・ブラッドリー(カール・ランブリー)の同行を条件に会議へ向かう。だが、そこで大統領暗殺未遂事件が起こり、サムは世界戦争に発展しかねない陰謀に巻き込まれていく――。 ■ハリソン・フォードが受け継いだサディアス・ロスとは ホワイトハウスで対面したサムとロス大統領は、第一声から険悪ムードだったが、それもそのはず。アメリカ陸軍の将軍だったロス大統領は、「インクレディブル・ハルク」(2008年)でスーパーソルジャーの研究中に超人ハルクに変身してしまった娘の恋人ブルース・バナーを“軍の所有物”とみなし、執拗に追い続け、娘のエリザベス(リブ・タイラー)から一方的に縁を切られた男だ。 その後は、“アベンジャーズ”の行動を管理しようと「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)で“ソコヴィア協定”への登録を推し進め、反対したスティーブたちを国際指名手配したり、「ブラック・ウィドウ」(2021年)ではナターシャ・ロマノフを逮捕しようとするなど、長年アベンジャーズに批判的な態度を取ってきた。 そのため、大統領に就任した今作でもサムが警戒心むき出しで対面したのも無理はないというわけだ。その重要な役を2022年3月に他界したウィリアム・ハートさんから受け継いだのが、ハリソン・フォードだった。 ■17年越し…「インクレディブル・ハルク」以来の登場 今作ではもう1人、「インクレディブル・ハルク」から続いて登場する男がいる。ハルクへの変身を防ぐべく治療を望むブルースとひそかに情報交換してきたグレイバーン大学のサミュエル・スターンズ博士(ティム・ブレイク・ネルソン)だ。強大な力を求めるロスの部下からブルースの治療のために培養していた血液サンプルの投与を強制された際、博士もその血液のしずくを頭の傷口で受けてしまうというたったワンシーンのエピソードが今作に直結しているので、「インクレディブル・ハルク」視聴後に「キャプテン・アメリカ:BNW」を見るとより面白さが増すだろう。 「BNW」は、大きな陰謀を軸にサムは自分自身と向き合い、ロスは自分の過去と向き合っていくことになる。この展開にSNSでは、「あの頃からの因縁が17年越しに描かれるとは!」「やっぱりハリソン・フォードの熟練の技はすごい」と喜ぶ声もあれば、「『BNW』でしれっと議員になっていたバッキー(セバスチャン・スタン)の背景が『サンダーボルツ*』で描かれてるのアツい」という人も。こういったMCUならではのクロスオーバーも大きな魅力だ。 また今後のことに目を向けると、先日2026年5月、2027年5月にそれぞれアメリカで公開予定だった「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」と「シークレット・ウォーズ」の公開が12月に延期されることが発表された。その理由は物語の質を上げるためとのこと。少し待つことにはなるが、より深い人間ドラマや仕掛けが期待できそうだ。 「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は、5月28日よりディズニープラスで見放題独占配信。 ◆文=及川静

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