昨年7月に不同意性交容疑で逮捕され、その後に不起訴となった日本代表MF佐野海舟(24=マインツ)が28日、千葉市内で会見を行った。 事件以来、国内で初めて取材に応じ「昨年の自分の行動によってたくさんの方々にご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ございませんでした。サッカー面はプレー、言動で出せるものを出し続け、プレー以外でも社会に貢献し続けたいと思っています」と深々と頭を下げて謝罪した。 佐野は6月に北中米W杯アジア最終予選2試合を行う日本代表に招集され、昨年1~2月のアジアカップ以来となる代表復帰を果たした。来月の活動スタートを前に、みそぎを済ませる形の会見。昨夏にJ1鹿島からドイツ1部マインツ入りしたため、今回のタイミングとなった。 会見を受けて、元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)は「やってしまったことは反省すべき。記者会見で自分の言葉で話すことは大切なこと」と指摘。その上で「日本代表に選ばれて厳しい目で見られる中、結果を出さないといけない。日の丸を背負うということは、サッカーだけでなく、人間性をひっくるめてだから、その部分で成長したところを示していくことも大事」と力説した。 世間から視線が注がれる中で低調なパフォーマンスとなれば、佐野自身の問題にとどまらない。武田氏は「森保監督は結果が良くなければ、自分も批判される覚悟を持って呼んでいるから、結果で恩返しするしかない。責任はすごく大きいし、ハードルは上がるけど、こういう状況でも結果を出しいくのがトップ(の中の)トップの選手。乗り越えて成長してほしい」と、あえて厳しい〝ノルマ〟を課した。 本人は「自分に対する賛否はもちろんあるとは思っている。でも、僕は日本のサッカーのために戦うしかない。プレー、行動で示していきたい」と誓う。これからは自らの言葉を一つひとつ実践していくしかない。 佐野海舟の召集について問われ表情が険しくなる森保監督