5月、奄美市で天然記念物のオカヤドカリを無許可で所持したとして、中国籍の男3人が逮捕された事件は、宿泊先のホテルの支配人からの通報で発覚しました。違和感を感じたのは、スーツケースから聞こえた「音」だったと言います。29日、署長感謝状が贈られ、当時の状況について語りました。 署長感謝状が贈られたのは、奄美市名瀬長浜町のホテルビッグマリンの支配人田畑 敬一郎さん(47)と従業員の鈴木一平さん(35)です。 5月5日、鈴木さんが中国籍の男3人が宿泊していた部屋から2匹のヤドカリを発見。その後、預かったスーツケースからガサガサと音がするのを不審に思い、田畑さんが環境省の職員に通報しました。 その結果、男らが国の天然記念物に指定されているオカヤドカリ約5000匹を無許可で所持していたことが発覚しました。 (ホテルビッグマリン・田畑敬一郎支配人) 「生き物のような音がするのでこれはもしからたらと思った。ツメでひっかいているような音が常にしていた」 (ホテルビッグマリン・鈴木一平さん) 「あれだけの量がスーツケースの中に入っているんだとびっくりした。奄美のために役に立てたことはすごいうれしい」 男らは、文化財保護法違反の疑いで逮捕。その後略式起訴され、27日にそれぞれ罰金30万円の略式命令を受けました。 また感謝状は、押収したオカヤドカリの保管や識別などに協力した、専門家や学芸員などにも贈られました。今後、オカヤドカリは捕獲された海岸に分散して放たれる方針で、関係者が検討を進めているということです。