化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の社長らの起訴が取り消された冤罪(えんざい)事件を巡り、警視庁公安部と東京地検の捜査を違法と認定した東京高裁判決を受け、大川原側の弁護団は29日、東京都と国に上告しないことなどを求めるオンライン署名活動を始めた。 弁護団は、第三者委員会による真相解明や、違法行為に関与した捜査員らの厳正な処罰を求めている。 公安部に逮捕され、勾留中にがんが見つかって満足な治療を受けられずに亡くなった元顧問の相嶋静夫さん(享年72)の長男(51)は「警視庁、検察庁には違法捜査がなぜ行われたのか、再発防止に何が必要なのか、厳しく検証をしていただきたい。父と同じような目に遭う人が二度と現れないようにしなければならない」と訴えている。 署名は、オンライン署名サイト「Change.org」で呼びかけている。【遠藤浩二】