大分市入札妨害事件 足立信也市長「市の職員が議員の依頼を断るのは困難」

大分市の除草業務をめぐる入札妨害事件を受けて足立市長は、市の職員が議員に予定価格を漏らしていたケースが「広い範囲で以前からあったと思う。職員が断るのは困難」だとの見解を示しました。 (大分市・足立信也市長)「市役所の相当広い範囲でかなり以前から、職員から議員への予定価格の漏えいはあったと思います。議員から依頼されて職員が断るのはかなり困難だと」 足立市長は30日の定例会見で元市議会議員の山本卓矢容疑者ら3人が逮捕された除草業務委託をめぐる入札妨害事件について言及しました。 この中で、足立市長は自身で過去の入札状況を調べた結果、落札率が高いケースが相当数見受けられたと述べたうえで「市の職員が議員を通じて予定価格を漏えいすることは以前からあったと思う」 また「強圧的な議員もいるなかで職員が依頼を断るのは困難ではないか」との見解を示しました。そのうえで実態解明に向けて今後内部調査を行うとしています。 (大分市・足立信也市長)「市職員の関与が明らかになれば私共としても処分を検討しなければならないのでいずれ頃合いを見て内部調査に踏み切ります」 また、今回の事件が起こった背景の一つとして足立市長は1998年に小学校の解体工事をめぐり予定価格を漏らしたとして職員2人が逮捕された談合事件をあげました。 この事件のあと、大分市は建設工事については予定価格を事前公表に変更しましたが、業務委託の事業は非公表が続きました。足立市長は「この対応が隙になったのでは」と話し制度設計に問題があった見方を示しています。

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