〈独自〉TOEIC不正受験 同住所で43人申し込み 組織的に計画か 逮捕の中国籍の男

別の人物になりすまし、英語検定試験「TOEIC」の試験会場に侵入したとして、中国籍の京都大大学院生の男が現行犯逮捕された事件で、男が受験の申し込みに使用した住所と、同じ住所で43人が受験を申し込んでいたことが4日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は、男らが郵便番号によって受験会場が割り当てられる仕組みを悪用し、組織的に不正受験を行っていたとみて調べている。 5月18日に東京都板橋区の試験会場で現行犯逮捕されたのは、王立坤容疑者(27)。 捜査関係者によると、容疑者が当日に着用していたマスクから、不織布に挟まれ、3~4センチほどの小型マイクが見つかった。同じ教室にいる仲間に、試験の解答を伝えようとしたとみられる。事件当日、容疑者が受験予定だった教室では約50人のうち、約3割に当たる14人が欠席した。容疑者の逮捕を知り、受験を取りやめた人もいたとみられる。 王容疑者は今年3月にも、都内の別の会場でTOEICを受験。この際にも、約10人の受験者が容疑者と同じ住所で受験を申し込んでおり、不正受験を繰り返していた可能性がある。逮捕直後の調べに、「お金に困ってアルバイトを探していた。令和6年冬ごろ、『試験を受けたら報酬を渡す』という中国語のメッセージが届いた」と説明したという。

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