2億円超の高級腕時計をだまし取ったとして、京都府警捜査2課は5日、詐欺の疑いで、京都市南区の40代会社役員の男を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。男は全国でオーダースーツ販売店を展開し、実業家として著書を出すなど幅広く活動していた。府警は、男が自身の知名度を使って腕時計をだまし取った可能性があるとみて調べている。 捜査関係者によると、男は昨年、知人に「腕時計を高く売る」などと転売を持ちかけ、外国製の腕時計1本をだまし取った疑いがある。時計は2億円以上の値が付く高級品という。 登記簿によると、男が代表を務める会社は本店が大阪市中央区にあり、オーダーメードの紳士服や婦人服の製造・販売のほか、時計や貴金属の販売コンサルティングを手がけていた。 男はスーツ販売で培った営業術に関する著書があり、自社の交流サイト（SNS）などで京都サンガFCとの関係をPRしたり、スポーツ選手らのオーダースーツを作る様子を発信したりしていた。 男が代表を務める会社のホームページは現在閉鎖されているとみられる。府警は余罪があるとみて捜査する方針。