日本代表MF佐野海舟(マインツ)が6月5日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦でスタメン入りを果たした。佐野は昨年1月24日にカタールで行われたアジアカップ・インドネシア戦以来、1年5か月ぶりの出場となる。 佐野は昨年7月中旬に不同意性交の容疑で逮捕された。同7月下旬に釈放され、同8月上旬に不起訴処分となった。釈放後、移籍が決まっていたドイツ1部マインツに合流するために渡独。マインツでは今季全34試合で先発出場。結果としてシーズンを全うしたものの、「サッカーを辞める考えはありました」と、拘留期間中に現役引退も頭の中にあったと心中を明かしていた。 森保一監督は今年2月に欧州に視察に行った際に佐野と面談。「私自身もコンタクトを取りましたし、深く反省していることを感じました。その上で彼がドイツでプレーさせていただいている中で、真摯に競技に向き合って、社会に貢献するという強い意志を持ってプレーしていることもあり、我々としてもまたチームに帰って社会に貢献する、日本代表の一員として戦ってもいいのではないかと判断をさせてもらいまいした」と昨年のアジアカップ以来となる代表復帰を決断した。 弟の航大(NECナイメヘン)もベンチ入り。兄弟で同時出場を果たせば、2006年8月16日にアジア杯予選イエメン戦に出場した佐藤寿人、勇人以来、19年ぶりとなる。アジア最終予選での兄弟出場は、1993年10月の三浦泰年、知良の三浦兄弟以来、2組目となる。