所有会社代表の「おい」装ったか 14.5億円詐取の地面師事件 大阪府警

大阪市中央区の土地や建物を巡る「地面師」事件で、逮捕された粂陵平容疑者(24)が、土地などを所有する不動産賃貸会社代表の70代女性のおいを装った疑いがあることが5日、捜査関係者などへの取材で分かった。 大阪府警捜査2課が、詳しい経緯を調べている。 粂容疑者は、同社の臨時株主総会で選任され、代表に就任したと偽って昨年1月に虚偽登記したとして、指示役とみられる福田裕容疑者(52)らと共に逮捕された。関係者によると、土地取引の商談相手は、粂容疑者の代表就任や土地と建物を売却する理由について、「おばともめている」などと説明されたという。 その後、虚偽登記が発覚し、同6月15日に大阪地裁で選任決議は存在しないとする判決が確定した。 一方、福田容疑者が同1月、大阪府岸和田市にある金属加工液の製造販売などの会社の代表に就任し、翌月には今回の事件の土地と建物を所有する不動産会社と同じ社名に変更していたことが、登記から新たに判明した。代表には粂容疑者が就任していた。地面師詐欺に向けた準備の一環だった可能性もある。 同課は4日、虚偽登記後の昨年2~3月、大阪市中央区の道頓堀、東心斎橋、宗右衛門町といった繁華街にある土地と建物の売買代金名目で、40代男性2人から計約14億5000万円を詐取した疑いで福田容疑者を逮捕した。

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