国の助成金制度を悪用し、現金約290万円をだまし取ったとして、広島県警は11日、広島市中区に住む会社役員の男(64)を詐欺の疑いで逮捕しました。 警察によりますと、男は2023年、厚生労働省の「業務改善助成金」の申請で、虚偽の内容の書類を提出し、現金289万5000円をだまし取った疑いが持たれています。 警察の調べに男は「概ね間違いありません」と話しているということです。 助成金申請の実務を行っている広島労働局が、交付後、申請を再確認するなかで不審点に気付き警察に相談。不正が疑われたため刑事告発し、警察が捜査していました。 男は、事業に使う車両を購入していないのに、購入したというウソの内容で申請していたみられています。 厚生労働省によりますと、「業務改善助成金」は、最低賃金を30円以上引き上げたうえで生産性向上のため設備投資を行った場合に、その費用の一部を助成する制度だということです。 警察は、男がほかにも制度も悪用し助成金をだましとっていたとみて、会社の事業実態や余罪を調べています。