河合龍之介ら出演、舞台『怪人21面相』上演決定! グリコ・森永事件を題材にした読売演劇大賞・優秀作品賞受賞作

舞台『怪人21面相』が、東京・新宿シアターモリエールにて7月31日~8月10日に上演されることが決定。河合龍之介、章平、定本楓馬、輝馬が出演する。 本作は昭和の犯罪史に残る「グリコ・森永事件」を題材に、劇作家・野木萌葱が書き下ろしたオリジナル作品。初演は2006年、同氏主宰の劇団「パラドックス定数」版。その後、2017年に和田憲明演出によるウォーキング・スタッフプロデュース版にて第25回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞し、多くの注目を集めた作品だ。 昭和の犯罪史に残る「グリコ・森永事件」、その犯人が自ら名乗っていたのが「かい人21面相」である。1984年3月18日の江崎グリコ社長誘拐事件に端を発し、江戸川乱歩の怪人二十面相をもじったネーミングとたびたび公開されるひらがなの多い関西弁風の脅迫状、実際に青酸入り菓子を店頭に置くという大胆さ、数珠繋ぎに発生する食品会社への新たな脅迫…と、当時、事件は瞬く間に日本中を巻き込む騒動となっていった。やがてその特異な展開から「劇場型犯罪」と呼ばれ一大事件へと発展するが、多くの証拠や憶測を残しつつもなかなか犯人逮捕には繋がらず、2000年に公訴時効を迎えて以降今日まで、「完全犯罪」の「未解決事件」として語り継がれている。 「どくいりきけん たべたら 死ぬで」。とある建物の一室。人を喰ったような凶悪かつふざけた文面が、一文字ずつタイプされていく。部屋に出入りしているのは4人の訳ありな男たち。そして、彼らが軽口を叩きながら企てているのは、複数の大企業を相手にした大掛かりな脅迫事件だった…。 「けいさつの あほども え」。大胆かつ緻密に遂行される幾つもの犯罪はことごとく捜査の網をすり抜け、ワイドショーから株価まで、日本中を振り回し脅かすほどの大事件となっている。しかし外界の騒動とは裏腹に、この部屋にあるのはどうしようもない閉塞感と、膨大な言葉の応酬と、各々が抱える葛藤の積み重ねだ。動機は? 目的は? 彼ら4人の関係は―。移りゆく季節の中、この犯罪シナリオのエンドマークは何処に? リアリティとフィクションを巧みに織り交ぜながら、登場人物4人のみで繰り広げられる緊張感あふれる会話劇で観客を事件の渦中へと引き込むヒリヒリとした世界観、“犯人たち”の駆け引きや人間的葛藤、事件自体がはらむ問題点と時代性、そして、物語が進むほどに作品と観客との間に強烈な“共犯意識”を生み出していく逃げ場のない濃密な劇空間は、小劇場作品ならではの強烈な体感と言えるだろう。 今回、この骨太な演劇の力に向き合うべく、演出に古谷大和、キャストに河合龍之介、章平、定本楓馬、輝馬が集結。古谷は近年神戸セーラーボーイズの舞台で演出を手がけており、その経験を活かし、今作にて初めて本格的なストレートプレイの演出に挑戦する。俳優陣は、2.5次元作品からグランドミュージカルまで幅広い作品で活躍し続ける実力派ばかり。同じ世界を体験しながら演劇道を歩み続ける同志として、“演劇での共犯衝動”を放出する5人に期待が高まる。 チケット一般発売は、7月5日10時より。 舞台『怪人21面相』は、東京・新宿シアターモリエールにて7月31日~8月10日上演。

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