ミシュランガイドに掲載歴がある日本料理店「日本料理 喜一」(大阪府河内長野市)が食中毒で営業停止中に弁当を販売した事件で、食品衛生法違反容疑で逮捕された経営者の北野博一容疑者(69)が、最初に食中毒の症状を訴えた客が来店した日に調理場で嘔吐(おうと)していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。 同容疑者は「ノロウイルスの危険性や認識が甘かった」と供述しており、府警生活環境課が詳しい経緯を調べている。 捜査関係者によると、最初に食中毒の症状が出た客が同店を利用した2月8日、北野容疑者は調理のために厨房(ちゅうぼう)に入った後に嘔吐。下痢などの症状もあったという。 大阪府によると、同店では2月8~27日までに男女80人(8~90歳)が下痢や嘔吐などの症状を訴えた。保健所はノロウイルスによる集団食中毒として同15日に2日間の営業停止命令を出し、営業再開後も症状を訴える人が相次いだため3月2日に営業禁止命令を出した。