女性10人に性的暴行、中国人留学生の男に終身刑 ロンドンの裁判所、最低24年間は仮釈放認めず

英国と中国で、少なくとも10人の女性に薬物を摂取させ性的暴行を加えた罪で有罪判決が下っていた中国人留学生の男に対し、ロンドンの裁判所は19日、終身刑を言い渡した。すでに収監されていた期間を除き、最低でも24年間は仮釈放の対象として認められないという。 映像はロンドン警視庁が昨年、ゾウ・ジェンハオ被告をロンドン南部の自宅で逮捕した際の様子。 ゾウ被告は出会い系アプリなどで知り合った女性に対し、「お酒を飲もう」「一緒に勉強しよう」などと自宅に誘い込み、薬物を投与して被害者が意識を失っている間に性的暴行を加えていた。また犯行の様子を自ら撮影していた。 被告は今年3月、レイプ11件を含む計28件の罪で有罪判決を受けていた。19日の量刑言い渡しにおいて、終身刑が言い渡された。すでに収監されていた期間を除いて、最低24年は仮釈放の対象にもならない。 判決を受けて、担当したロンドン警視庁の捜査員がコメントを発表した。「ゾウ被告は卑劣かつ邪悪な犯行を繰り返した極めて悪質な人物だ。2カ国にまたがる彼の犯罪行為の大きさは、我々がこれまで見た中でも最悪の部類に入る」 ゾウ被告は中国・広東省の出身とされ、2017年に英国へ移住。その2年後にユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで博士課程の研究を始めていた。 ある女性の通報を受けて捜査が始まり、警察は被告の自宅から薬物および隠しカメラを発見した。さらに、押収されたノートパソコンや携帯電話からは動画数百本とメッセージ数百万件が見つかり、ゾウ被告の犯行が英国だけでなく母国・中国でも行われていたことが判明した。

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