市役所職員らをかたって高齢女性からキャッシュカードなどをだまし取り、現金を引き出したとして、兵庫県警特殊詐欺特別捜査隊と葺合署などは25日、詐欺と窃盗の疑いで、東京都北区に住む無職の男(49)=詐欺罪などで起訴=を再逮捕した。 再逮捕容疑は何者かと共謀して2月10日、東京都国分寺市の女性(87)に「医療費の返還金がある」などと連絡。キャッシュカード2枚とクレジットカード1枚をだまし取り、同市のコンビニのATMで現金14万4千円を引き出した疑い。調べに男は「黙秘します」と話しているという。 同隊によると、県警は2月11日に男の自宅を家宅捜索。押収したパソコンには、男が被害女性とスカイプでやりとりした記録などが残っていたという。 同隊は男が電話をする「かけ子」役として市役所職員を演じたほか、他のかけ子役やカードを受け取る「受け子」役などへの指示を担ったとみている。当時6~7人のグループを形成していたとされ、男らは秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」や「シグナル」で連絡していたという。 県警はこれまで、医療費の還付金名目でキャッシュカードをだまし取り、現金を引き出すなどしたとして、男を詐欺や窃盗などの容疑で逮捕しており、今回で逮捕は4回目となる。