6月28日に施行される改正風俗営業法。 ホストクラブで女性客に「ツケ払い」を強く求めることなどに罰則が設けられます。 借金をしてまでなぜホストにのめり込むのか。 半年で1000万円以上つぎ込んだという女性が、その実態を語りました。 (女性)「ほかの人に負けたくないし、お金を使えば一緒にいてくれるし、お金でしか愛を買えないみたいな」 札幌市内に住む20代の女性です。 2024年、旅行先で初めてホストクラブに行き、非日常的なきらびやかな世界に魅了されたといいます。 (女性)「すごくイケメンだったんです。次も会いたいなと思って次の日も行った。2日後くらいにまた行きました。借金して。50万くらいかな」 口座の残高が底をつき、消費者金融に借金。 それすらも使い果たしてしまった時、店が一時的に料金を立て替える、いわゆる「ツケ払い」を勧められました。 (女性)「現金50万円を渡してあとは建て替えみたいな売掛けで。(支払いが)間に合わないと思うって言ったら売掛出来るよみたいな」 ツケ払いをすると、また来店して前回分の料金を支払わないといけません。 通うたびにのめり込み、さらに借金がかさむ悪循環に陥ってしまう人もいるといいます。 (女性)「(ホストに使った金額は)先月は360万くらい。先々月は270万。1000万円は使っている半年で。日頃の生活はめっちゃ節約してます」 (根本記者)「道警の捜査員らがすすきののビルに抜き打ち捜査に入ります」 先週、札幌・すすきののホストクラブに道警が立ち入り検査に入り、営業の実態を確認しました。 28日に施行される改正風営法。 客に「ツケ払い」を強く求めると100万円以下の罰金が科せられます。 さらにいま問題となっているのが、女性客の風俗店への「あっせん」です。 すすきのでは2025年2月、「ツケ」が未払いの女性客を風俗店にあっせんしたとして、ホストの男ら7人が逮捕されたほか、東京でも5年間で7万8000人の女性を風俗店にあっせんしたとみられるスカウトグループのリーダーが逮捕されました。 法改正では、「ツケ」を支払わせるための風俗店へのあっせんや、客の恋愛感情につけ込んで飲食させることなどが禁止となります。 半年で1000万円をホストに使った女性です。 今回の法改正についてはー (女性)「色恋がなくなるのがすごく嫌。頑張れない。好きだからそういう言葉で言われて嬉しいし頑張ろうみたいな。ホストに通っている女の子って承認欲求とか負けず嫌いっていうのが大きいと思う。(法改正で状況は)変わらないんじゃないですか」 ホストに魅せられ大金をつぎ込む若い女性たち。 改正法が依存や搾取という負の連鎖から女性たちを守れるのか。 その実効性が問われています。