「検察のトップ人事に地殻変動が起きているようだ」 そう語るのは、検察庁に勤務経験がある弁護士。発言は、7月半ばに行われる検察幹部人事で東京高検検事長に法務省の川原隆司事務次官、後任の事務次官に森本宏刑事局長を起用することが6月24日に閣議決定されたことを受けたものだ。2010年の大阪地検特捜部の証拠改竄事件以降、検察は冬の時代を迎えており、大川原化工機の冤罪事件でも東京地検の起訴を違法と認定した損賠訴訟判決が確定したばかり。その検察の本丸で起きている地殻変動とは何を意味するのか。「東大時代が終焉を迎えようとしているということです」(同弁護士)。その真意を紐解く。