衝撃展開で米トレンド入り『アイアンハート』完結「ヒーローじゃないの!?」「人間の欲深さを示した作品」「魔術絡んで楽しさ倍増」

マーベルの最新ドラマ「アイアンハート」の第4話から第6話が、7月2日に配信された。主人公は原作コミックスではアイアンマン/トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)の後継者とされる、映画「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」(2022年)で初登場したアイアンハート/リリ・ウィリアムズ(ドミニク・ソーン)。最終話を含む後半3話が一気に配信された後には、アメリカで「」がXのトレンド上位にランクインし、「人間の欲深さを示した見応えあるドラマでした」「アイアンハートってヒーローじゃなくて、ヴィランなの!?」とさまざまな声が上がった。(以下、ネタバレを含みます) ■資金難から犯罪に加担したことで、窮地に陥る若きヒーロー 主人公のリリは、15歳にしてマサチューセッツ工科大学(MIT)に入学した超天才児で、「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」ではワカンダ屈指の希少金属であるヴィブラニウム探知機を作り出したことで、悪気なくワカンダを窮地に追いやってしまった天才発明家。一時は世界屈指のテクノロジーを誇るワカンダで“インターン”生活を送っていたが、家族のもとに戻るためにアメリカに帰国。「アイアンハート」は、その後のリリの生活を描く物語だ。 研究費を稼ぐために行った不正がMITにバレたことで退学となり、故郷のシカゴに戻ったリリは、アイアンスーツを修理しようとするがまたも資金難という壁に阻まれる。そんな時に助けてくれたハイテク犯罪集団にスカウトされたリリは、材料費を稼ぐだけと自分に言い聞かせて、犯罪に手を染めてしまった。 ところが、その犯罪集団を率いる“フッド”ことパーカー・ロビンス(アンソニー・ラモス)が被っているマントのただならぬ力を見抜いたリリは、その秘密を明らかにしたいという衝動に駆られる。そこで2度目の不法侵入の現場でマントの切れ端を盗もうとするが、フッドと最も親しいジョン(マニー・モンタナ)に裏切りを疑われ、格闘の末に彼の命を奪う結果に。このことが原因でリリ自身だけでなく、リリの大切な人たちも危険にさらすことになってしまう。 ■犯罪組織のリーダーのマントに潜む邪悪な力 犯罪に手を染めてしまったリリだったが、彼女の周りには助けてくれる人たちがいた。リリのダメな部分も理解してくれる母親・ロニー(アンジ・ホワイト)や、リリが偶然AIとしてよみがえらせた亡き親友・ナタリー(リリック・ロス)、そしてアイアンスーツの部品を探している際に出会った科学者のジョー(オールデン・エアエンライク)もその一人だ。だが、死者を出した2度目の現場に、ジョーが研究の末に作り上げた特殊な皮膚を落としてきてしまったことで、彼が一連の事件の容疑者として逮捕されてしまう。 リリはどうにかしてジョーを救おうとするが、助ける術は見つからない。マントの切れ端も何らかの魔力を持っていることは一目瞭然だが、それ以上の究明は難しい。八方塞がりになったリリは、ロニーの薦めである母娘に会いにいくことに。すると、その母娘は本物の魔法使いで、娘のゼルマ(リーガン・アリヤ)も相当な魔力の持ち主だった。その母娘のおかげで、マントの切れ端は暗黒の次元で作られたものであることが明らかになる。 そんな中、リリのオドオドした態度からジョンの殺害を疑ったフッドは、マントの力を使って投獄されているジョーに会いにいく。そしてジョーの心を読み、リリがジョンの殺害犯と確信したフッドは、ジョーを仲間に引き込みつつ、リリの殺害を仲間たちに命令。それを受けたジョーも名前をジーク・ステインと改めた上に、フッドのアジトで“肉体改造”を行い、第5話にてアイアンスーツを着たリリの前に立ちはだかるのだった。 ■大切な人を守るべく、魔力も借りてアイアンスーツを強化するリリ フッドが日に日にマントの力に蝕まれ、モンスターと化していく一方、窮地に立たされたリリは自分と大切な人たちの命を守るためにアイアンスーツを強化することに。だが、今度のリリは一人ではない。ロニーやAIナタリー、ゼルマなど、精神的にも支えてくれる仲間たちと共にパーカーを倒すためのスーツを制作するのだった。 魔法と科学が融合する新たなヒーロー、怒涛(どとう)の展開となった後半3話に多くの人が注目したようで、7月2日の配信後にはアメリカで「」がトレンド上位にランクイン。「魔術絡んでくると楽しさ倍増」「天才に魔法?鬼に金棒だな」「リリは若さ故の暴走っぷりがすごいね」といった声が寄せられた。 また、第6話でフッドにマントを与えた人物についてポストしている人も多く、その人物と対峙(たいじ)して甘い誘いを受けた際に、リリがどんな選択をするかで主人公の真価が問われるラストとなった。 ◆文=及川静

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