警視庁は8日、昨年9月に警察学校(東京都府中市)に入校した学生の卒業式を行った。同庁は「警察学校への理解を促し、優秀な人材を確保するため」として、卒業式を初めて報道陣に公開。約10カ月間、知識や技術を身につけた約60人が一線の警察署に巣立った。 卒業したのは高校や短大、専門学校を出た19歳~26歳の「長期学生」。刑法や刑事訴訟法といった法令や、致命傷を与えないように暴漢らを確保する逮捕術などを学んできた。この日は、指導教官や保護者に見守られながら、涙で学校を後にした。迫田裕治警視総監は「都民・国民の平穏な暮らしを守るという使命を片時も忘れないでほしい」と訓示。「法にのっとった職務執行や思いやりの姿勢が求められている」と呼びかけた。浅草署に配属された大高瑠奈さん(20)は「崇高な使命を片時も忘れず、勇往邁進(ゆうおうまいしん)していく覚悟です」と答辞を述べた。