三重県警松阪署(西條一人署長)は9日午後3時から中央町の同署で、本年度第1回の松阪警察署協議会を開き、会長に㈱北村組の北村浩文さん(43)=殿町、副会長に元多気郡多気町教育長の橋本弘司さん(69)=同町多気=を選んだ。 同協議会は、2001(平成13)年に地域住民の意見を警察運営に反映させることや業務への理解を深めてもらうことなどを目的に設置。説明や意見交換の場として年4回会議を開いている。 この日は、県公安委員会の志田幸雄委員長(桜木記念病院理事長)が新任6人を含む委員13人に委嘱状を手渡した。会長には昨年度副会長だった3年目の北村さん、副会長は北村新会長の指名で2年目の橋本さんが選ばれた。任期は来年5月31日まで。 その後、西條署長が管内の治安概況を説明。刑法犯認知件数は今年5月末現在、県内4060件、管内406件と前年よりいずれも減少しているとした上で、刑法犯の6割以上を占める窃盗犯に関して、管内の特徴として空き巣や事務所荒らし、車上狙いなどが減った一方、家人が就寝中に家に入り盗みを行う「忍び込み」が23件増、万引が16件増、自転車盗が10件増となっているとし、「忍び込みは25件の犯行に関わった連続犯を既に検挙している」と説明した。また5月末時点の検挙率が65.5%と前年を39.1ポイント上回っている理由について、忍び込みの摘発に加え消火ホース用金属ノズルを対象に100件以上に関わった犯人を摘発したことと述べ、「今後も管内の良好な治安を維持したい」と話した。 続いて遠藤政城交通第二課長が管内の人身事故の分析結果を踏まえ、速度取り締まり指針を説明。6月末現在、管内の飲酒運転の摘発34件のうち自転車が7件。また現行犯逮捕した4件のうち3件が、昨年や一昨年に飲酒運転で摘発され、免許取り消しになった者が無免許運転で事故を起こす事案が増えていると指摘。重大事故防止や悪質・危険運転者を排除するための飲酒運転の取り締まりなど4指針を挙げた。 終了後には、3年間委員を務めた下村真也さん(60)=明和町明星、グエン・ダン・ギアさん(32)=上川町、山本哲也さん(45)=嬉野算所町、前田朱美さん(44)=駅部田町=の4人に西條署長から感謝状が贈られた。同じく3年務めた鈴木寛子さん、1年務めた堀楓花さんにも届けられる。 北村会長、橋本副会長以外の委員は次の皆さん。(敬称略) ▶新任=中村英之(明和町社会福祉協議会事務局長)、服部亜依(松阪市観光協会誘客広報担当兼松阪駅情報センター長)、砂子昌利(弁護士、みのる法律事務所)、村田昭礼(松阪電子計算センター取締役管理本部総務部部長)、山口結(松阪ケーブルテレビ・ステーション制作部制作課)、ヨシカワ・ロウェーナ・ライムンド(市教育委員会子ども支援研究センター母語スタッフ) ▶再任=齋藤あゆみ、松田孝美、村林由美子、大橋範秀、谷口宗治