飲酒運転のマーフィー騎手についてBHAが声明「条件が満たされない場合は騎手免許の即時停止、取消を」

昨年、英国競馬で4度目のリーディングジョッキーに輝き、飲酒運転の罪で3日に7万英ポンドの罰金(約1383万円)と20カ月の運転禁止処分を科されたオイシン・マーフィー(29)について11日、BHA(英国競馬統括機関)が公式サイトで声明を発表した。 「刑事訴訟の終結以来、マーフィー氏や彼の関係者と連絡を取り合いました。彼の騎手免許には非常に厳しい条件と監視要件が設けられています。これらはすぐに有効となり、常に遵守する必要があります」とし、BHAが交付する騎手免許、および個人に科される条件の詳細については非公開で機密事項とした。 ただ、今後マーフィーは競馬場の内外で、さらに強化された厳格な手順でチェックされる対象とし、「BHAが条件を満たしていないと判断した場合、我々はいつでもマーフィー氏の騎手免許の即時停止、または取り消しを求める権利を留保している」と明言した。 「マーフィー氏の行動は免許保有者に期待される基準をはるかに下回っています。彼は謝罪したが、彼自身の安全だけでなく同乗者、他の一般市民を危険にさらした」と指摘。その上で「他の全ての免許保有者と同じく、競馬に携わるにふさわしい行動が求められています。彼が改めて責任を認識し、英国の競馬界が求める行動を取れるよう今回の条件を設定した」と締めくくった。 マーフィーは4月27日深夜に車を運転中に道路から外れ、木に衝突する単独事故を起こし、その際に道路交通法違反などで逮捕。その後、飲酒運転と路上検査への協力を拒否した容疑で英検察に起訴された。 20年のコロナ対策規定の違反と21年2回の基準値超えのアルコールが検出された件についてBHAの懲戒委員会から14カ月の騎乗停止と3万1111英ポンド(当時、約485万円)の罰金を科されている。 ◇オイシン・マーフィー 1995年9月6日生まれ、アイルランド出身の29歳。13年に騎手デビュー、英国を拠点に活躍する。17年、仏フォレ賞でG1初制覇。日本では18年12月に初めて短期免許を取得し、19年ジャパンC(スワーヴリチャード)を含めてJRA通算343戦68勝。19年にディアドラで英ナッソーS勝ち、この年から3年連続で英国リーディングジョッキーに輝く。21年、マルシュロレーヌで米BCディスタフ勝ち。今年のサウジカップデー(2月22日)はレッドシーターフハンデキャップでビザンチンドリームを勝利に導いている。

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