尹前大統領を拘置所で取り調べへ 拘束延長せず起訴の可能性も=韓国特別検察官

【ソウル聯合ニュース】昨年12月の尹錫悦(ユン・ソクヨル)韓国前大統領による「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を政府から独立して捜査する特別検察官チームが、出頭要請に応じない尹氏に対し収監先のソウル拘置所での取り調べに乗り出す見通しであることが、15日分かった。 特別検察官チームはメディアに対し、この日午後3時半までに尹氏を取調室に連れてくるよう拘置所に命じたが、実行されなかったと明らかにした。 10日に職権乱用などの容疑で再び逮捕された尹氏は、健康上の理由で特別検察官チームの出頭要請に応じていない。 特別検察官チームはソウル拘置所に対し、14日と15日の2度にわたり尹氏を取調室に連れてくるよう指示したが、拘置所側は前大統領に物理力を行使するのは難しいとして従わなかった。 このため、特別検察官が拘置所を訪れて尹氏の取り調べを試みるとの見方が出ている。 尹氏の弁護団はこの日、過去に検察が朴槿恵(パク・クネ)元大統領と李明博(イ・ミョンバク)元大統領に対し拘置所での取り調べを試みたことに言及し、特別検察官が強制連行以外に方法がないかのように圧力をかけていると批判した。 ただ、尹氏が拘置所での取り調べに応じるかどうかは不透明だ。内乱首謀容疑で尹氏を逮捕した捜査機関「高位公職者犯罪捜査処」も1月に尹氏の強制連行と拘置所での取り調べを推進したが、尹氏が拒否したため実現しなかった。 最悪の場合、特別検察官チームは尹氏の取り調べを行わずに起訴するのではないかとの見方も出ている。朴志英(パク・ジヨン)特別検事補はこの日の記者会見で、拘束期間を延長せずに尹氏を起訴する可能性について「検討中の方策の一つ」と述べた。

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