【独自】「メルカリ」で偽株主優待券出回る マクドナルドも注意喚起…バーガー引換券の大量出品も さまざまな企業に被害

「イット!」が連日報じている、サーキュレーターなどの身近な商品を巡るSNSでの偽広告問題。 SNSでは新たな偽商品被害を訴える声が上がっていました。 それは、「フリマで株主優待券の偽物が出回っている」というもの。 フリマサイト「メルカリ」で株主優待券を検索すると、様々な企業の優待券が出品されています。 この中に、偽の株主優待券が含まれている恐れがあるといいます。 7月、日本マクドナルドホールディングスは、ホームページで「正規品ではない株主優待券を確認した」としたうえで、「いかなる事情があっても店舗での利用はできない」と注意を呼びかけました。 メルカリには数多くのマクドナルドの株主優待券が出品されていました。 出品画像だけでは正規品と非正規品の見分けはつきませんが、中にはハンバーガーやドリンクの引換券60セット分をまとめて4万円以上で出品するなど高額な品も数多く見られました。 高額で出品するアカウントの中には、身分証明書での本人確認が済んでいないものや、過去の取引評価がないアカウントなどもあります。 「イット!」の取材に対し、日本マクドナルドホールディングスは「正規品かどうかは店舗で確認して見分けられる。フリマサイトでの購入には注意してほしい」としています。 街では「(Q.偽の株主優待券を見分けることは?)難しいと思います。お勉強代として泣き寝入りなのかな」といった声が聞かれました。 一方、株主優待券の買い取り業者を取材すると、実際に“偽優待券を買い取ってしまった”とのケースもあるといいます。 買取大吉 銀座中央通り店・中村優斗店長: (Q.偽の株主優待券を売りに来た人は?)ひと月でだいたい5件ほどそういった品物が持ち込まれる。 偽物を見分けるのはプロでも難しいことも。 買取大吉 銀座中央通り店・中村優斗店長: 判断するポイントは、インクのにじみ具合、紙の質感が一番。プロの私でも見分ける事が難しい品が数多くある。 偽株主優待券の被害は様々な企業で起きています。 子供写真館チェーンの「スタジオアリス」では、偽造の株主優待券が使用されたケースが発生したことから、確認作業を強化するなどの対応をとっています。 本物の株主優待券を利用し、子供の記念日の撮影をしたという株主からは不安の声が。 スタジオアリス 株主優待券の利用者: 迷惑でしかない。そういうのが多くなり、優待廃止とかになった場合は、企業に対しても、使う株主にも本当にダブルパンチ。 こうした偽の株主優待券を流通させているのは、どんな人物なのか。 過去には、こんな事件も。 束になって並べられているのは、押収された偽造株主優待券。 2010年、偽造したマクドナルドの株主優待券約6000冊を中国から大量に輸入したとして、男6人が逮捕されました。 優待の総額は3000万円相当に上るとされています。 こうした偽造は海外で組織的に行われている可能性もあります。 偽の株主優待券への対応について、メルカリは「取引の安全性を確保できないと判断した場合は、取引キャンセル・商品削除・利用制限等を行っている」と回答。 もしも偽の優待券を購入してしまった場合には、「7月から開始した全額補償サポートプログラムで補償される場合がある」としています。 専門家は、“フリマサイトでの購入するリスク”を認識してほしいと呼びかけています。 橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士: 評価ゼロで今回の株主優待券だけを一気にドカンと出品するようなケースは、これを売りさばいた後に、また新規のアカウントを立ち上げるということを繰り返している業者の可能性はかなり高い。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする