時計商の男性らに催涙スプレーのようなものをかけ、約3千万円相当の腕時計を奪ったとして、大阪府警は24日、建設作業員の柳田佑人(25)と職業不詳の森田愛斗(まなと)(22)の両容疑者=いずれも兵庫県尼崎市=を強盗傷害容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 捜査1課によると、逮捕容疑は他の人物と共謀して15日午後11時55分ごろ、大阪市福島区福島7丁目の路上にとまっていた乗用車の内外で、時計商の男性2人に催涙スプレーのようなものをかけてけがを負わせ、車内にあった腕時計1個(約3千万円相当)を奪ったというもの。 時計商の2人は事件直前まで車内でこの腕時計に関する商談をしていた。柳田容疑者は2人と面識があり、商談日時を知り得る唯一の人物だったという。 また、現場付近から走り去った不審車両を防犯カメラ映像などで調べたところ、森田容疑者が普段使っている車だとわかったという。府警は他にも襲撃に関与した人物がいるとみて調べている。 府警は両容疑者の逮捕前の20日、森田容疑者の兄の森田憂斗容疑者(24)=大阪市東淀川区=を盗品等処分あっせん容疑で逮捕していた。 憂斗容疑者は奪われた腕時計が大阪市内の買い取り店で約2850万円で売却されるのを仲介した疑いがあり、調べに「(柳田容疑者と弟に)頼まれた」と述べ、容疑を認めているという。(岡田真実)