地中海沿岸各国、山火事相次ぐ 猛暑による熱波影響

[アテネ 28日 ロイター] – 地中海沿岸地域で猛暑が続く中、トルコやギリシャ、アルバニアで発生した山火事は、28日に強風が吹いたこともあり、勢いを増している。各地で消防隊による懸命の消火活動が行われている。地中海沿岸では暑く乾燥した夏は珍しくないものの、世界的な気温上昇に伴って近年、激しい熱波によって山火事が相次いでいる。 トルコの首都アンカラから約200キロ北の黒海に近い山岳地域のカラビュクでは、6日間燃え続ける山火事により、広範な森林が焼失。複数の村で住民が避難。南部メルシンとアンタルヤでも、3600人以上が避難している。 トルコでは最近数週間、猛暑の中で数十件の山火事が発生。先週、中部エスキシェヒル県で消火活動中に消防士10人が死亡した。27日には北西部のブルサで、3人の消防士が死亡する事故も起きた。 ギリシャでは、アテネ郊外の人口密集地域の大学キャンパス近くで山火事が発生。少なくとも計18機のヘリコプターや航空機が出動し、消火活動などに当たった。 アルバニアでは、軍の支援を受けた消防隊が山火事の消火活動に当たり、海辺のサランダ市や他の観光地への拡大防止に努めた。地元警察は、放火に関与した疑いがあるとして13人程度を逮捕した。 このほか、ブルガリアでは南西部で大規模な山火事が発生。地上での消火活動に加え、飛行機なども投入している。一方、セルビアでは一時100件以上の山火事が発生したが、雨が降ったこともあり、いずれも鎮圧に至った。

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