茨城・水戸市で男女6人が刃物で切りつけられ負傷した事件で、逮捕された男が「私を止めに来た人を切りつけた」と供述しています。 警察は自宅を捜索するなど、詳しい動機を調べています。 改めてこの事件の詳細を見ていきます。 事件が起きたのは28日午後6時ごろ、茨城県水戸駅近くの路上で起きました。 殺人未遂の現行犯で逮捕された塩原弘和容疑者(48)は、国道とその裏の道を行き来して男女6人を刃物で切り付けました。 そのうち2人が重傷、そして4人が軽傷だということですが、いずれも命に別条はないということです。 犯行当時の状況を振り返っていきます。 塩原容疑者は、両手に刃渡り約50cmほどの刃物を1本ずつ持っていて、左右の腰のベルトにも刃渡り20cmほどの刃物を2本、それぞれ両手に1本ずつ持っていたということです。 こうした状態で次々と歩行者に襲いかかったということです。 そして、押収された4人の刃物は全て特殊な形状をしていて、殺傷力の高いものだったということです。 さらに目撃者によりますと、塩原容疑者はサバイバルゲームなどで使用するようなBB弾が当たっても大丈夫なくらい丈夫な、ゴーグルのようなマスクを着けていたということです。 青井実キャスター: 午後6時ごろでしたが、刃渡り50cmのものを持っている人がいたら、かなり怖いですよね。 SPキャスター・山口真由さん: 50cmの刃渡りって通常見るようなものではないので、明らかに銃刀法違反のものを持っていると思いますね。 事件発生直後に撮影されたとみられる映像では、襲われた男性2人が容疑者を取り押さえ、その傍らにうろうろ歩きながら通報している男性がいる様子がわかります。 その後、この方々に加えて1人、2人、3人と男性が集まって協力して取り押さえる様子が見られました。 さらに別の映像では、警察も加わって確保するような様子も見られました。 周囲が騒然とする様子が動画からうかがい知れます。 そして取り押さえた1人によりますと、切り付けられた男性2人が最初に取り押さえたということで、その声に気づいた人たちが加わって押さえていたということです。 そして、通報の約5分後に警察官が到着したということですが、目撃者の話をまとめますと、一般の方3人から5人ぐらいで取り押さえたということです。 そして警察官が2人加わり、最終的に7〜8人の男性が取り押さえていたということです。 塩原容疑者は容疑を認めていて、「私を止めに来た人を切りつけた」と供述していて、警察は無差別・通り魔的な犯行とみて捜査をしているということです。 この今回の事件について、元埼玉県警の佐々木成三さんに伺うと、「人通りの多い時間帯の犯行なので、多くの人に危害を加えることを優先しており、自分が逃げることは考えていなかったのではないか」ということでした。 SPキャスター・山口真由さん: 今後の争点は責任能力だと思いますね。妄想に支配されたような場合には、責任能力を否定される場合もありますし、動機が私たちに理解可能なものかということも1つの焦点になると思います。 青井実キャスター: 我々、普通に歩いていたらなかなか防ぎようがないし、今回は男性の皆さんが協力してくれましたが、なかなかそれも危険ですし。 もし「通り魔」に遭遇した場合はどうすればいいのか、元埼玉県警の佐々木成三さんに伺いました。 今回のケースで一般の方々が取り押さえて、結果的に命に別条はないという結果にはなりましたが、一般論として、通り魔などに遭遇した場合は、何はともあれ逃げる。とにかく逃げる。 そして、逃げる際は建物内に避難するのも有効だということです。 それから緊急時にはかばんなどで体を守るということ。 あとは、「助けて!」や「刃物!」など、具体的な言葉で周囲に危険を知らせること。 また、スマートフォンの緊急SOS機能がありますので、こういったことも使ってほしいということでした。 青井実キャスター: 容疑者がもちろん悪いわけですが、歩きながらスマホを見たりとか、そういうのも気を付けて日々、生活をしていかなければいけないですね。