東京-大阪を150円で移動、「中人」チケットで入場も「無賃乗車当たり前」撮り鉄万引犯

大阪・関西万博会場内のオフィシャルストアで大量にグッズが万引された事件で、大阪府警に逮捕された東京都内の大学生ら5人は、共通する趣味の「撮り鉄」でつながったグループだった。来阪の手段として、東京から新幹線を無賃乗車したとみられ、「無賃乗車は当たり前」と供述。いずれも成人にもかかわらず、12~17歳が対象の「中人」チケットで万博会場へ割引入場した疑いもあるという。 ■「新大阪駅は警備厳しい…」スルーして新神戸で下車 府警はこれまでに、東京都北区の大学生(21)ら20~22歳の男5人を窃盗容疑で逮捕。万博会場内のストアでグッズを大量に万引しており、被害品の中には公式キャラクター「ミャクミャク」が黒一色で統一された通称「黒ミャクミャク」のマスコットなど、購入制限がかけられるほどの人気商品も含まれていた。 すでに起訴された男子大学生の1人は捜査段階で「限定グッズは高く売れる」と供述。「万博グッズを盗み、転売する目的で大阪に来た」と動機を語ったという。 一連の事件で逮捕された5人はもともとは「撮り鉄」仲間で、SNSの同じグループに入っていた。いずれも事件当日に東京から会場へ向かったとみられる。 ■全国の鉄道、無賃乗車で この会場への移動に関し、先に逮捕された大学生ら3人への捜査から、万引以外の疑惑も浮上した。捜査関係者によると、3人は移動手段について、東京駅で入場券(150円)のみを購入して新幹線に乗り、新神戸駅で下車。その後も在来線を無賃乗車して会場へ向かったと説明したのだ。 あえて新大阪駅を通過して新神戸駅まで行ったのはなぜか。この点については「新大阪駅の警備が厳しいのは、撮り鉄なので分かっていた」と説明。さらに「全国の鉄道を見に行くので、仲間内では無賃乗車は当たり前だった」とも話したという。 また5人のうち一部は万博会場に入る際、12~17歳を対象に通常価格よりも料金が安い「中人」チケットを使っていた。交通費や入場料金を抑えることで、転売で得られる利益を増やそうとした可能性がある。 府警はすでに逮捕した5人に加え、さらに別の1人も行動をともにしていたとみており、捜査を進めている。

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