米国の陸上女子100メートル女王が恋人の暴行を謝罪 被害の元世界王者は寛容「彼女は逮捕されるべきではなかった」

お騒がせ女王が沈黙を破った。 現地7月27日、陸上女子100メートルの2023年世界女王シャカリ・リチャードソン(米国)が恋人で、男子100メートルの元世界王者クリスチャン・コールマン(米国)を突き飛ばしたとして暴行罪で逮捕された。19時間近く拘留された後に釈放された25歳の女王は殴打したことをSNSを通して謝罪した。 全米を駆け巡る大きな話題となった事件は、シアトルの空港で起きた。リチャードソンは一緒に歩くコールマンの腕を掴んでなにやら言い争いを始める。カメラの映像では、絶叫して怒り狂う様子のリチャードソンがコールマンを小突いた後、壁の方へ思い切り突き飛ばした。 他にも、左手に持っていたヘッドホンをコールマンに投げつける暴挙が見受けられ、リチャードソンはシアトル警察に拘束された。同警察によると、コールマンが彼女のヘッドホンを奪ったことが口論の発端だという。 パリ五輪では女子4×100メートルリレーで金、女子100メートルで銀メダルを獲得。9月に開幕する東京世界陸上の出場権を得ている女王が恋人を突き飛ばすショッキングな映像はSNS上を中心に一気に拡散。世界中で大きな波紋を呼んだ。 刑務所から釈放後、リチャードソンは自身のインスタグラムのストーリーズに自分が犯したことや事件から学んだことを説明。騒動後、初めて恋人へ謝罪したことを英タブロイド紙『Daily Mail』が報じた。 リチャードソンはまず、「私が深く愛し尊敬する人(コールマン)との関係で、相手を危険な状況に陥れたというだけでなく、自分自身に責任を負わせることについて深く反省し、理解することが必要でした」と切り出し、1分近く超える動画でこう反省の弁を述べた。 「過去のトラウマと痛みのせいで、私は盲目な状態で心を閉ざしていました。クリスチャンを愛しています。彼にどれだけ謝っても足りないくらいです。私の謝罪は、正直に言って行動よりも大きな声で言うべきだと思います。クリスチャン、本当にごめんなさい」 『Daily Mail』によると、リチャードソンは別の投稿でも公に謝罪。「クリスチャンに謝ります。彼は私の人生に現れ、恋愛関係以上のものを与えてくれました。過去の経験を通して、無条件の愛をより深く理解させてくれました」と声明を発表した。 一方、恋人から暴力を受けたコールマンは告訴せず、むしろ「彼女は逮捕されるべきではなかったと思う」と同メディアに答えている。「彼女は素晴らしい人間で、今年一年間、私たちは本当に良い恋人関係でいられたと感じている。私たちは強い個性を持った2人だ。私にとって、シャカリは世界一の女性アスリートだ」と愛する恋人を擁護している。 構成●THE DIGEST編集部

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