横断歩道を渡っている途中に車にはねられ、意識不明の重体となった女子中学生は、8月31日の時点で、容体が変わったとの情報はありません。今も意識不明の状態とみられます。 交通事故は、発生から24時間以内に死者が出ると「死亡事故」として扱われます。今回の事故は発生から丸3日が過ぎていることから、通常はねられた人の容体などが関係者から明かされることはまれですが、TUYは取材を続けています。 それは、「交通ルールを守る重要性」を改めて考えさせられる事故だからです。そして、我々の報道を受けて、なんとか助かってほしいと願う人が大勢いるからです。 事故はいずれもわざと起きるものではなく、不可抗力の要素が多いことは確かです。が、「少しの注意」で防ぐことができたという要素があるのなら、それをハンドルを握る人すべてが共有するべきではないかと思います。 ■事故は防げなかったのか 警察や消防によりますと、8月28日の午後3時前、酒田市亀ヶ崎の交差点で、中学3年生の女子生徒が軽乗用車にはねられました。現場は、横断歩道はあるものの信号機のない十字路交差点。女子生徒は横断歩道を渡っていたということです。 事故の衝撃で、女子生徒は10数メートル先に飛ばされ、頭などを強く打ち、意識不明の重体となりました。 ■停車中の車を、1台の車が追い抜いた 事故当時、交差点では横断歩道を渡ろうとした女子生徒のために、車が1台停まっていました。うしろから走ってきた黒い軽乗用車。この軽乗用車が事故を起こします。 女子生徒は、車が停まったことを受けて道路(横断歩道)を渡っていたところで、停まった車を追い抜き、前に出て来た軽乗用車にはねられたのです。 警察は軽乗用車を運転していた医療法人職員の男(62)を、過失運転傷害の容疑で現行犯逮捕しました。男は容疑を認めているということです。 ■容疑を「危険運転」に切り替え その意味は しかし29日、警察は男の容疑を「危険運転」に切り替え、送検しました。なぜ容疑の切り替えが行われたのでしょうか。