どう考える? 原爆の日の平和公園の入場規制 「制限されるのは”表現する人”だけではない」と専門家 広島

8月6日の「原爆の日」、広島平和記念式典が行われる平和公園では、今年も、式典の3時間前から、入場が規制されました。 式典が行われるのは平和公園の中心部分で、2023年の入場規制エリアは平和大通りに面した部分から、レストハウスを除く、平和の灯の北側にある道路まででした。去年から規制の対象範囲が広がり、原爆ドームも原爆供養塔も含めた、公園全域となりました。 市民の間で賛否が分かれているこの入場規制。専門家の意見を交え、考えます。 集会参加者 「反戦・反核の声をあげろ!」 市職員 「まもなく規制が開始されます。公園外への移動をお願いします」 8月6日午前5時…。去年に続いて、今年も入場規制が始まり、原爆ドーム前は騒然とした雰囲気となりました。 警察官 「公園内で座り込む行為は広島市に対する威力業務妨害罪である。ただちに座り込みを止やめ公園内から退去しなさい」 ドームの北側には、前日の夜から集まった人が、4〜500人に増えていました。例年、デモ活動を行っている市民団体が主催する集会の参加者で、30人程度が強制的にエリア外に連れ出されました。 ■きっかけは暴行事件。規制対象は公園全域に。参拝もお題目も・・・ダメ? 入場規制のきっかけは、おととしの原爆の日に、この場所で起きた暴行事件です。団体の5人が広島市の職員に集団で体当たりしたとして逮捕・起訴されました。この事件を受け、広島市は去年から「平和記念式典を安全に実施するため」として、平和公園の全域を入場規制の対象としました。 入場ゲートが開くのは、式典開始の2時間前(午前6時)。公園に入るには、手荷物検査を受けなければいけません。 拡声器や楽器といった大きな音を発するものだけでなく、プラカードや横断幕、ビラの持ち込み、ゼッケンやタスキの着用も禁止されました。 男性 「安全のためなんで必要だとは思います。今、何が起きるかわからないですから」 入場規制に賛同する声の一方で、不満の声も聞かれます。

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