阿部サダヲ“幸太郎”が真犯人を暴く、松たか子“ネルラ”との「真実」と「幸せ」の違いが切ない<しあわせな結婚>

阿部サダヲが主演を務め、松たか子が共演するドラマ「しあわせな結婚」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系/TVerにて配信)の第8話が9月4日に放送。15年前の事件の真実を追った幸太郎(阿部)。その結果、妻・ネルラ(松)が突きつけた言葉に視聴者も驚かされた。(以下、ネタバレを含みます) ■夫婦の愛を問うマリッジ・サスペンスが開幕 本作は、「妻が抱える大きな秘密を知ったとき、彼女を愛し続けられるのか?」というテーマで夫婦の愛を問う、完全オリジナルホームドラマであり、マリッジ・サスペンス。脚本を大河ドラマ「光る君へ」(2024年、NHK総合)や「星降る夜に」(2023年、テレビ朝日系)などを手掛けた大石静氏が担当する。 阿部演じる主人公・原田幸太郎は、世間の注目を集めるセンセーショナルな事件の裁判でいくつも無罪を勝ち取りながら、テレビ番組にも出演し、お茶の間から絶大な支持を得ている人気弁護士。仕事に支障が出ることを嫌い、独身を貫いてきたが、ある日、運命的な出会いを果たす。それが松演じる高校の美術教師・鈴木ネルラだ。 しかし、電撃結婚後、ネルラが抱える大きな秘密が少しずつ明らかになっていく。 ■幸太郎は15年前の事件の真相を突き止めようと奔走 15年前のネルラの元婚約者・布勢(玉置玲央)が転落死した事件。ネルラの叔父・孝(岡部たかし)が犯人だと出頭して逮捕されたが、何者かが「お前はやっていない」と告げていた当時の記憶の断片がよみがえったネルラは「やっぱり私が布勢を殺したんじゃないかな」と言い始める。 孝がネルラをかばっているとすれば、15年間黙っていたことと、事件の再捜査が始まって自首をしたことの理屈が通る。では、本当にネルラが布勢を殺していたとしたら、法律家として夫として自分はどうしたらいいのか。幸太郎は悩んだ末、自分で真相を突き止め、真実と向き合う決意を固めた。 かつて検事だった幸太郎。幸太郎の事務所の弁護士で同級生の臼井(小松和重)から「そんな検事魂、とっとと捨てろ!そして、あの家族から離れろ」と忠告されるが、そのまま突き進んだ。そして、法医学者・児玉(佐々木蔵之介)の協力などから、真犯人として浮かび上がったのはネルラの弟・レオ(板垣李光人)だった。 15年前、まだ11歳だったレオ。事件の日、布勢のアトリエに孝が焼いたクロワッサンを持っていくと、布勢がネルラに「一緒に死のう」と迫っているところだった。レオは孝に「助けて」とメールを送るが、布勢がネルラの首を絞めて危険な状態に。 ネルラを助けたい一心で、近くにあった燭台を布勢に振り下ろしたレオ。そこに到着した孝は全てを悟り、自分が燭台でとどめを刺した。そして「お前はやっていない。いいか、この人を殺したのは俺だ」と震えるレオに言い聞かせて家に帰らせた。そのあと、事故死に見せかけるために布勢の死体を階段から落とした。 ■幸太郎はネルラに真実を話す レオも孝も、大切な家族を守りたいという思いから事件を起こし、また15年間隠していたのだった。SNSには「やっぱりそうか」の声がありつつ、「なんてこった」「つらすぎる」と悲しみが広がった。 真犯人だと暴かれたレオは「ありがとう、これで楽になるよ」と幸太郎に感謝する。刑法では「14歳に満たない者の行為は罰しない」とあるが、「真実は真実として申し出ないとならない。それが人間として守るべき道だ」と、幸太郎が同行して警察に出頭した。 警察から戻り、ネルラに真実を報告する幸太郎。するとネルラは「あなたは弁護士としてやるべきことをやったのね。法律家としての筋を通したのね。だけど家族の一員としては違うと思わない?」と反論。 そして「はたから見れば間違ってるかもしれないけど、レオを守り通すことがうちの家族の真実だったの!あなたの言う、法律的な真実とは違うのよ!」と怒りをぶつける。 「俺たち夫婦は、これを乗り越えなきゃ、幸せにはなれない」と言う幸太郎と、「これまでだって十分幸せだったのに」と言うネルラ。それぞれの真実と、幸せの概念の違いが切なく浮き彫りになった。 ラスト、驚くことにネルラは「私たちは出会ってはならなかったのよ」と離婚を申し出た。幸太郎と同様に視聴者も、あぜんとする展開。そして次回、最終話の予告では、まだネルラには秘密があるとあった。翻弄(ほんろう)され続けたまま、1週間を待つことになりそうだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部

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