アメリカにある韓国企業の工場で日本人3人を含む475人が逮捕された事件をめぐり、トランプ大統領が帰国手続きを中断するよう指示していたことがわかりました。 この事件は4日、南部ジョージア州にある韓国の現代自動車などの工場で、日本人3人を含む作業員475人が不法就労の疑いでアメリカの移民当局によって逮捕されたものです。 韓国政府は当初、逮捕された作業員らを現地時間の10日にチャーター機で帰国させることでアメリカ側と調整を進めていましたが、「アメリカ側の事情」として手続きは中断していました。 これを受け、韓国の趙顕外相はルビオ国務長官と会談。韓国政府の関係者によると、会談でルビオ氏は、「帰国の手続きの中断はトランプ大統領の指示によるもの」と明らかにしたということです。 理由については、作業員が習熟した技術を持っていることから、トランプ大統領が作業員をアメリカに残して人材教育に従事させるなどの考えを示し、韓国側と協議するためと説明したということです。 これに対し趙外相は、「作業員らは逮捕にショックを受け疲れた状態なので、一度帰国してからまたアメリカに入って仕事をするようにした方がいい」と応じたとしています。 韓国の外務省によりますと、逮捕された作業員らは現地時間11日正午ごろ、アメリカを出発し、12日夕方にも韓国に到着する見込みで、日本人3人も同乗するということです。