カーク氏射殺 重要参考人の手や靴の跡、地面に残る 米捜査当局

トランプ米大統領に近い保守活動家のチャーリー・カーク氏(31)が西部ユタ州の大学の屋外イベントで射殺された事件で、地元の捜査当局は11日夜、重要参考人とする人物のビデオ映像を公開した。連邦捜査局(FBI)もこの人物の画像を公開し、容疑者の特定や逮捕につながる情報の提供者には最高10万ドル(約1470万円)の報奨金を支払うとして情報提供を呼びかけている。 地元捜査当局とFBIによると、容疑者は建物の屋根に上って発砲した後、建物の反対側に移って屋根から飛び降り、キャンパスの外に逃走した。大学生ぐらいの年齢とみられる。逃げた先の森林地帯で、使用したとみられる威力の高いライフル銃を回収し、FBIの研究機関で分析しているという。 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、捜査当局者間で共有された初期的な内部報告の内容として、ライフル銃の中に残っていた弾丸に性的少数者の権利擁護や反ファシズムの思想の表現が刻まれていたなどと報じた。 地元捜査当局は11日夜、黒っぽい服装の人物が建物の上を移動した後、屋根にぶら下がって地面に飛び降り、逃走する様子をとらえた映像を公開した。当局者によると、地面に落ちた際に手のひらの跡を残し、コンバースのテニスシューズの靴跡も残っていたという。 当局者は映像とFBIが公開した画像を示しながら、重要参考人とする人物が身につけていたものとして、米国旗とワシが描かれた特徴的な黒いシャツ▽三角形のロゴが入った帽子▽黒いリュックサック▽コンバースのテニスシューズ――などと特徴を細かく説明し、さらなる情報提供を求めた。 一方、トランプ氏は11日、米同時多発テロの追悼式典で演説した際、カーク氏に米国で文民最高位の勲章である「大統領自由勲章」を授与する考えを明かした。カーク氏の葬儀にも参列する意向を示している。【ワシントン西田進一郎】

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