尹前大統領側近の重鎮議員を逮捕 旧統一教会から現金受領容疑

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る複数の不正疑惑を捜査する特別検察官チームは17日未明、尹氏の側近で最大野党「国民の力」の重鎮、権性東(クォン・ソンドン)国会議員を世界平和統一家庭連合(旧統一教会)から違法な政治資金を受け取った容疑などで逮捕した。ソウル中央地裁が「証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状を発付した。特別検察官制度が始まってから「不逮捕特権」を持つ現役議員が逮捕されるのは初めて。 権氏は尹政権と旧統一教会の癒着疑惑の発端とされる事件の中心人物。2022年1月、当時の旧統一教会幹部(逮捕・起訴済み)から、大統領選に立候補した尹前大統領に組織票を入れる見返りとして教団の支援などを要請され、違法な政治資金1億ウォン(約1060万円)を受け取った疑い(政治資金法違反)が持たれている。 また、22年2~3月に教団トップの韓鶴子(ハン・ハクジャ)総裁から現金が入った紙袋を受け取った疑いや、韓氏の海外賭博に関する捜査情報を教団側に漏らした疑いなどもかけられている。 特別検察官チームは「政治権力と宗教団体が結託して韓国の国政を壟断(ろうだん)し、選挙に介入して司法秩序をかく乱した事件の全ての発端は、国会議員として清廉の義務に違反した被疑者の違法な政治資金授受」と強調していた。 特別検察官側は先月28日に権氏の逮捕状を請求。権氏は国会議員であるため不逮捕特権により逮捕同意案が国会で可決される必要があったが、今月11日の本会議で与党「共に民主党」主導で可決された。

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