旧統一教会総裁を聴取 逮捕状請求の可能性示唆=韓国特別検察官

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る不正疑惑を捜査する特別検察官チームは17日、ソウルの特別検察官事務所に出頭した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)トップの韓鶴子(ハン・ハクジャ)総裁について、「今後は法に従って厳正に対処する」とし、韓氏の逮捕状を請求する可能性を示唆した。韓氏は特別検察官側から3回にわたり出頭を求められたがこれに応じず、自身が出頭する日を協議なしに決めて通知。この日取り調べを受けた。 特別検察官側はこの日の定例会見で韓氏について、指定した日に出頭せず、共犯と目される最大野党「国民の力」の重鎮、権性東(クォン・ソンドン)国会議員の逮捕状発付の是非を判断する地裁の審査の成り行きを見極めながら自身の出頭日を一方的に決めたと指摘した。 1943年生まれの韓氏は心臓の手術を受けたばかりであるなどと、健康上の理由を挙げて出頭に応じてこなかった。特別検察官チームは今後も韓氏が取り調べに応じない可能性があると判断し、強制捜査に踏み切ることも検討しているという。 韓氏はこれまで8日、11日、15日の3回、出頭を求められたが、心臓の手術を受けて回復が思わしくないことを理由にすべて応じなかった。その後、17日か18日に出頭するとの書面を提出し、この日午前10時前に初めて出頭した。 韓氏は旧統一教会の元幹部と共謀し、2022年1月に尹前大統領の側近の1人である権性東氏に(逮捕済み)に政治資金1億ウォン(約1060万円)を渡し、教団への支援を求めた疑いが持たれている。同年4~7月には高級ブランドバッグなどを呪術師のチョン・ソンベ氏を通じて金建希氏に贈り、教団の事業で便宜を図るよう要請した疑いもある。 韓氏と教団側は元幹部による個人的な逸脱行為であり、教団の介入はなかったと主張している。 また教団側は特別検察官側に対し、韓氏の健康状態に関する説明や医療機関の所見などを提示したと説明。そのうえで、取り調べなどを避けないという確固たる意思を韓氏が持っているとし、「法と手続きを尊重し、今回の件についても責任ある姿勢で臨む」と強調した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする