「実は数年前に…」「その時の対応が…」生徒の不安、保護者の不信感 教師の盗撮事件、道教委が緊急会議

教室の黒板の前で笑顔を見せる男。 17日、性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで逮捕された千歳市立北斗中学校の教師、柘野啓輔容疑者41歳です。 柘野容疑者は去年、道内にある施設で少女の性的な動画を撮影し、教師らが参加するSNSグループのメンバーに共有した疑いが持たれています。 柘野容疑者) 「インターネットで他人の動画を見て自分もしてみたいと思い盗撮をするようになった」。 「他のメンバーが盗撮動画を投稿しているのに感化され、軽い気持ちで投稿した」。 中学校によりますと柘野容疑者はおととい学校を無断欠勤し、その日の夕方に警察から逮捕されたという連絡があったということです。 一連の事件をめぐってはこれまでに名古屋市や横浜市の教師ら4人が逮捕されていて、柘野容疑者が5人目。道内では初めての逮捕者です。グループには10人近い教師が参加していたとみられています。 道教委などによりますと柘野容疑者は2021年から千歳市立北斗中学校で技術を教えていて、現在は2年生のクラス担任も務めています。バドミントン部の顧問も担当していたということです。 突然の逮捕に、生徒たちは。 生徒) 「きのうの授業終わり校長先生の話で聞きました。やっぱり驚きの方が大きかった」。 「あいさつするたびに元気よくあいさつしてくれますし」。 一方でこんな声も… 卒業生) 「(女性生徒への)ボディータッチ、女子ひいきだね、ニュースみても驚くほどのことでもない教える時には女子には優しい男子には厳しいみたいな」。 生徒) 「(女子生徒が)触られたりとか優遇されたりとかいやだからやめてほしいみたいな話はありました」。 柘野容疑者に対するこうした声に千歳市教育委員会は。 千歳市教育委員会教育部 高橋裕輔次長) 「一部の保護者の方につきましては以前にその当該教諭に対して、不信感というか、不安感を持っていた方もいると聞いています。そのことについては今日の保護者説明会の中でも話題になると思いますし、きちんと整理をした上で、今回の保護者説明会に臨みたいというふうに調整をしております」。 香山芽郁記者) 「6時から始まる説明会に向けて保護者が集まってきました」。 保護者) 「今回の先生って実は数年前に問題があった」。 「その時の対応がいまになって大丈夫だったか確認したい」。 「今後再発防止も言われると思うけど厳しくやってもらいたい」。 中学校は先ほど午後6時から、保護者向けの説明会を開催し、事件の経緯や今後の再発防止策について説明を行っています。 市民からも不安の声が上がっています。 千歳市民) 「多いですね。これからなくならないんじゃないですか。やっぱり(被害者のことを)考えてもらわないと困る」。 千歳市民) 「やったことだめだとか、処罰するものは処罰するとかやったほうがいい」。 今回の逮捕を受けて道教委は19日、緊急の対策会議を開きました。 道教委 中島俊明教育長) 「各学校において施設内の点検、盗撮防止に向けた研修を行っていただき、盗撮など一切の性暴力から児童生徒を守るという決意を持って取り組みの徹底をお願いいたします」。 すでに教職員が私用のスマートフォンを教室などへ持ち込むことを禁止する対応をとっていますが、今月中に盗撮防止の研修も実施するよう各学校に通達しました。 子どもたちを盗撮被害から守るにはどうしたらいいのか。専門家は学校内でカメラが設置されていないか頻繁に確認するなど、「見せる防犯」を定期的に行うことが必要だと指摘します。 日本こどもの安全教育総合研究所 宮田美恵子理事長) 「点検している姿をどんどん見せていくと、これまで対応してこなかったからどうせ気づかれないだろうというそういう意識だったと思います。だから歯止めが利かなかったと思うのでこれからはそうではない。その姿を見せることで思いとどまらせる予防に繋がるのとまた子供たちも点検してくれてるなということで安心感に繋がりそれはきっと保護者にも伝わることだと思います」。

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