移住したタイの寺院前で僧侶のコスプレをし、その様子を収めたYouTube動画が批判を浴びているTKOの木下隆行。炎上はいまだ収まりそうにない。 「タイでは僧侶でないにもかかわらず僧侶の格好をするのは違法行為であり、処罰される可能性があります。周囲から指摘を受けた木下さんは動画を削除しました。9月14日のXで《ただ笑ってもらいたくて撮った動画が不謹慎やとご指摘を受けました。正直知らなかったです、すいません》と釈明するも、初歩的な現地のマナーを把握せず移住した姿勢に批判が集まりました」(放送作家) 木下のタイ移住にあたり“共演NG”を公言している有吉弘行は、8月24日放送のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)で「真面目に生活してほしい」と釘を差した。しかし、X上では猿岩石時代の有吉の“前例”に言及する声もある。 《TKOの木下隆行がタイで袈裟を着てSNSに上げて今何かと批判の声が上がって逮捕の可能性もあるみたいだけど、そういえば昔猿岩石も似たような事やってたよな電波少年のヒッチハイクの時に…アレは大丈夫だったよな》 《昔、猿岩石が食べ物なくて僧侶の格好して恵んで貰って怒られてたよね》 《猿岩石真似しちゃったんだろうなぁ彼らはちゃんと僧侶の下で剃髪もして一応修行みたいな事して袈裟を直々に与えられてたから許されたのに》 ポストで指摘されているシーンは、1996年に放送された人気バラエティ番組『進め! 電波少年』(日本テレビ系)の企画「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」で、猿岩石がインドを訪れた際の一コマだ。 「インドに到達した猿岩石は、ヒッチハイクした人にお金がないと伝えるとお寺に連れていかれました。そこで頭を剃髪し、修行僧生活を始めるのですが、先へ進むため6日目に辞退を申し入れます。袈裟を返そうとすると『仏の心を忘れないように』とプレゼントされました。その後、ヒッチハイクでなかなか車が捕まらない時に袈裟を着ると、効果は抜群。食事を奢ってもらえたりしました。自分たちは僧侶ではないと名乗り出ると、『今すぐに着替えなさい』と叱られる場面もありました」 有吉の場合、僧侶から気持ちとして渡された袈裟を出来心で使ってしまったという流れだが、エンタメとして利用したことは間違いない。 「もちろん29年前の企画と、木下さんの行為を同列に並べて語ることはできません。ただ通底するのは、テレビ局を中心とした芸能界の“面白ければなんでもいい”という異国の文化を軽視する姿勢ではないでしょうか。同企画も、SNSが発達した現在であれば、やはり厳しく批判されたと思います。 逆に言えば、やはり木下さんは時代の流れに合った感覚のアップデートができておらず、“昔のノリ”で動画を上げてしまったということでしょう。日本でも度々迷惑外国人観光客の問題が取り上げられますが、異国の地でのリスペクトに欠ける行為は、すぐに広まる世の中になりましたからね。また近年、他国の文化のシンボルなどを利用することは“文化の盗用”として批判されることが多くなっています」(前出・放送作家) 木下が“昔のノリ”で失ったものは大きい――。