【グローバルアイ】「クソ国家」と「無法国家」を相手にする方法=韓国

「政府が企業の株式を恐喝し、覆面をした政府要員が外国人労働者を鎖で縛り、ぞっとする環境の中に監禁する国」。 2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン・ニューヨーク市立大教授が描写した米国だ。彼はこのような米国を「クソのような国家(shithole nation)」であり「無法国家(lawless nation)」と規定した。クルーグマン教授は世界から投資を誘致して成功を収めた米国がこのようになった背景に法治の崩壊を挙げた。正当な契約を尊重するという根本的な信頼が崩れたということだ。 クルーグマン教授は「トランプ大統領と追従者は米国の世界的優位を体系的に弱めるキャンペーンに没頭している」とまで評価した。 地政学の大家、米外交政策研究所(FPRI)のロバート・カプラン教授は中央日報のインタビューで「極端な政治が制度的民主主義システムを崩壊させ、これは米国の没落につながるだろう」と警告した。実際、権力を掌握したトランプ大統領にとって民主党はすでに「急進左派狂人」だ。狂人は対話と妥協をする対象でない除去の対象だ。 韓国は趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官の表現のようにこのように「変わった米国」を相手にしている。正当な契約と善意の約束はトランプ大統領のSNSの一行でなかったことになる。韓国には25%の関税を一方的に通知しておいて、気前よく振る舞うように「3500億ドルの前払い(upfront)」をすれば15%に割り引くという合意文に署名するよう強要している。 魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は「3500億ドルは交渉戦術でなく現実的に可能でない範囲」と話した。そして「これは与野党を問わず誰もできない」と強調した。今回の事案だけは超党派的な対応が必要な国家的危機という認識だ。 ところが国家的危機の中で韓国の政治はまひした。与党代表は民主主義を破壊するトランプ大統領を嘲弄しながらも、野党に向けて「家出をした不良」とし「下っ端のくせによくも口から汚物を排泄したな」と話す。目標は「違憲政党の解散」だ。路上では野党代表は与党代表に「反憲法的政治テロ集団の首魁」と対抗する。そして「目標はただ一つ。李在明(イ・ジェミョン)と戦って勝つこと」と言った。 彼らには憲法を一読することを勧めたい。国家情報資源管理院の電算施設火災でオンラインサービスが中断したと言い訳をするかもしれないので、憲法第1条1項と2項を親切に書いておく。「大韓民国の主権は国民にあり、全ての権力は国民から生ずる」。米国が法治を崩壊させる「トランプの国」でないように、大韓民国も与党または野党だけの国ではない。 カン・テファ/ワシントン特派員

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