2019年2月、教頭として勤務していた北海道函館市内の中学校で、同窓会費として保管していた現金約53万円を横領したとして、57歳の中学校校長の男が逮捕されました。 業務上横領の疑いで逮捕されたのは、森町立砂原中学校の校長、田中登容疑者(57)です。 田中容疑者は2019年2月20日、教頭として当時勤務していた函館市立亀田中学校で、同窓会名義の預金約52万7000円を口座から着服し、横領した疑いが持たれています。 警察によります、と2024年2月中旬、学校関係者が同窓会の口座の精査中に金額が合わないことに気付き、「亀田中学校で管理している口座から不正にお金が引き出されたかもしれない」と警察に相談していました。 警察が捜査する中で田中容疑者の関与が浮上し、事件から約6年後の2025年9月30日に至りました。 警察の取り調べに対し、田中容疑者は「口座からおろしたお金を自分のために使ったかどうかについては記憶がありません」と容疑を否認しているということです。 田中容疑者は当時、教頭として同窓会費を預かる立場だったということです。 今回の事案を受け、森町教育委員会は「本件は、当該校長が本町に赴任する前の行為でありますが、今後、このようなことがないよう、全教職員に対し綱紀粛正と服務規律の遵守を徹底し、森町の教育行政の信頼を一刻も早く取り戻せるよう全力で努めてまいります」とコメントしています。 ■森町教育委員会 教育長のコメント《全文》 本日、森町立砂原中学校校長・田中登が以前勤務していた学校での業務上横領の疑いで逮捕された事案に関しまして、生徒や保護者の皆さま、地域の学校関係者の皆さま、町民の皆さまに多大なるご心配、ご迷惑をお掛けしていることに対し、心からお詫び申し上げます。 森町教育委員会では、現在、事実関係の把握に努めているところであり、容疑などの詳細については、把握できていない状況であります。 森町教育委員会の対応として、本日、生徒や砂原中学校の保護者の皆さまへ説明会を行うとともに、教育委員会に相談窓口を設置いたします。 また、北海道教育庁にスクールカウンセラーの派遣要請し、生徒・教職員の心のケアなどに努め、少しでも学校生活への不安を取り除けるよう取り組んでまいります。 更に、このような不祥事が発生したことを受け、本日、臨時校長・園長合同会議を開催し、事件の経緯等の説明をするとともに、教職員の服務規律の遵守について指導監督を図るよう指示いたしました。 本件は、当該校長が本町に赴任する前の行為でありますが、今後、このようなことがないよう、全教職員に対し綱紀粛正と服務規律の遵守を徹底し、森町の教育行政の信頼を一刻も早く取り戻せるよう全力で努めてまいります。 なお、生徒及び保護者並びに教職員への取材はお控えくださいますようお願いいたします。 令和7年9月30日 森町教育委員会 教育長 毛利繁和